積水化学工業は2月20日、環境省が主催する第4回「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」の環境サステナブル企業部門で銀賞を受賞したと発表した。
「ESGファイナンス・アワード・ジャパン」は、ESG金融または環境・社会事業に積極的に取り組み、インパクトを与えた機関投資家、金融機関、仲介業者、企業等について、その先進的取り組みなどを広く社会で共有し、ESG金融の普及・拡大につなげることを目的としている。環境サステナブル企業は、環境関連の機会とリスクを経営戦略に取り込み、企業価値向上と環境への正の効果を生み出している企業を指し、「リスク・事業機会・戦略」や「KPI」「ガバナンス」などを評価軸として選出される。
今回の受賞では、同社グループが「サステナビリティ貢献製品制度」を活用し、製品や事業を通して環境や社会の課題解決にポジティブインパクトの創出を行っていることが評価された。サステナビリティ貢献製品制度は、2006年に環境貢献製品制度としてスタートし、2017年に課題解決の対象を自然環境だけでなく社会環境にまで拡大させた。2020年には製品・事業が社会課題解決を持続していけるよう、持続性に必要な項目の確認を行うとともに、社会課題解決力と収益性が高いものをプレミアム枠と設定し、経営資源を重点的に投入することでその拡販に注力する施策などを展開している。他には、リスク管理の徹底に努める経営姿勢、自然・社会資本へのリターン率によるインパクト可視化の独自性、マテリアリティ特定プロセスを詳細開示する透明性が、今回の受賞で評価されている。
同社グループは、長期ビジョン「Vision 2030」において「Innovation for the Earth」をビジョンステートメントとして掲げ、イノベーションにより「サステナブルな社会の実現に向けて、LIFEの基盤を支え、『未来につづく安心』を創造していく」ことを宣言し、ESG経営を中心に置いた革新と創造に取り組んでいる。同社グループは、これからも持続可能な社会の実現とグループの成長の両立を目指して、ESG経営に磨きをかけていくとしている。