日本インシュレーションは3月1日、学生の様々な活動を支援する一環として、2023年2月に京都大学フォーミュラプロジェクトKART、名古屋大学フォーミュラチームFEMの2チームへCFRP用型材アルティーボードFSを提供したと発表した。提供したCFRP用型材アルティーボードFSは、レーシングカーを作製するための型材として利用されている。
アルティーボードは、CFRPの成形に使用される型材の素材として同社が2017年に発売した製品で、主に自動車部品の成形過程で使用されている。同社のアルティーボードについて、学生フォーミュラ日本大会に出場している学生フォーミュラチームの一つから、車両の部品製造のための提供依頼があったことが今回の背景となっている。
学生フォーミュラ日本大会は、自動車技術会の主催で、国や地方自治体、マスコミが後援し、広範にわたる研究機関、学会、業界団体、企業が協賛する、自動車技術分野で活躍を目指す学生が習得した専門技術を発揮しあうコンテストとなっている。主役である学生が自ら構想・設計・製作した車両により、ものづくりの総合力を競い、産学官民で支援して、自動車技術ならびに産業の発展・振興に資する人材を育成するイベントとして開催されている。
同社としても、このような主旨に賛同し、申し出のあったチームに材料の提供を行った。その後も、申し出に応じてアルティーボードや資金の提供を行ってきた。2022年度は、京都大学フォーミュラプロジェクトKART、名古屋大学フォーミュラチームFEMの2チームからアルティーボードの提供依頼があり、同社は材料を提供した。
CFRP用型材アルティーボードFSは、テニスラケット・ゴルフクラブのシャフト・釣竿等のスポーツ用品をはじめ、飛行機や自動車、電化製品等様々な用途で使われる炭素繊維強化プラスチック複合材料(CFRP)の成形に際し、熱と圧力を加えて成形するオートクレーブ成形に使用できる材料となっている。同製品はきめ細かい材質のため加工性が良く、複雑な形状のCFRP製品を製造することができ、熱にも強いため、クラックが発生しにくいのが特徴となっている。