三洋貿易、製品提供開始 バス用置き去り検知システム

2023年03月09日

ゴムタイムス社

 三洋貿易は自動車向けセンサーで高い世界シェアを誇るIEEが開発したバス用子ども置き去り検知システム「LiDAS(ライダス)」の日本市場での実運用に向けた実証実験を学校法人佛教教育学園佛教大学附属幼稚園ならびに東山幼稚園で開始した。今回の実証実験では、2022年12月に国が定めた安全装置のガイドラインで規定されている置き去り検知時の車内確認完了ボタンの設置場所調整と、バスのタイプごとに適したセンサー取り付け位置および通信環境対応の最終的な確認を行い、2023年3月より日本市場に製品の提供を開始する。
 LiDASは2020年より量産を開始し、米国のスクールバスに搭載されているバス用子ども置き去り検知システム。ミリ波レーダーを使用することで、眠っている新生児の呼吸によるわずかな胸の動きを検知できる高い精度と、毛布やシートの下に隠れた子どもも検知可能な透過性が特徴となっている。温度や音、振動などの外部環境の影響を受けにくく、誤検知が限りなく少ない信頼性の高いシステムとなっている。
 LiDASは、搭載されたバスのエンジンがオフになると約5分後に作動し、車内のスキャンを開始します。車内に取り残された乗員を検知すると、車両ホーンの警報音とSMS通知で運転手や運行責任者へ異常を知らせる仕組みとなっている。
 同社では、継続的に発生する子どもの車内置き去り事故に対して、「人の注意力だけでは完全に防げない」「ヒューマンエラーは誰にでも起こり得る」という前提に立ち、痛ましい事故を防止するためのソリューション提供を進めている。テクノロジーで防ぐことのできる事故を放置せず、誰ひとり取り残さない社会を実現するため、車内置き去り検知システムの日本市場への導入および設置車両の拡大に注力することで、健康で安心・快適な暮らしの実現に貢献していく。

lidas

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