出光興産は3月9日、フィリピンの冷凍冷蔵倉庫事業者であるFast Coldchain Solutions(Fast)とPPA契約(電力販売契約)を締結したと発表した。
同PPA契約の締結は、同社が出資するSkye Renewables Energy(Skye Energy)の現地法人を通じて行われ、太陽光発電設備により発電した電力はFastによって全て自家消費される。
同事業は、同社とSkye Energyとのフィリピンにおける初の自家消費型太陽光発電事業で、Fastは同設備(設備容量約0・5MW)から再エネ電力を調達することで、年間440tのCO2排出削減を見込んでいる。なお、同設備は年間650MWhの電力供給が可能となっている。
フィリピンでは今後、電力需要の拡大に伴い、太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー電源のさらなる導入が見込まれている。同事業以外でも、同社はフィリピンにおける冷凍冷蔵倉庫事業者や食品加工工場への太陽光発電設備の導入を決定しており、近日中に建設を開始する予定となっている。
フィリピンをはじめ、シンガポール・マレーシア・ベトナムでは、電力需要への対応およびCO2排出削減を目的とした再生可能エネルギー電源の導入が積極的に行われている。同社は屋根設置型太陽光発電事業を通じ、上記の4カ国における再生可能エネルギーを安定供給することで、地域社会における低炭素化を支援していくとしている。