住友ゴムが欧州で発売 EVタイヤのイージークス

2023年03月14日

ゴムタイムス社

 住友ゴム工業が3月10日、同社最高レベルの低燃費(電費)性能を誇る市販用EVタイヤファルケン「イージークス」を、EV化が急速に進む欧州市場で今月から発売すると発表した。
 「イージークス」は昨年中国向けに販売を開始したダンロップ「イースポーツマックス」に次ぐ同社2つめの市販用EVタイヤになる。
 EVは一回の充電で走れる航続距離を伸ばすためにタイヤに求める性能として、転がり抵抗を低減し電費を抑えることが不可欠。また、EVはバッテリーの搭載により車両重量が大幅に上がっており、タイヤにかかる負荷も高くなっている。さらに、EVはエンジン音がしないため路面やタイヤからのノイズを感じやすいと言われている。
 こういったEVの特徴に対応するため、「イージークス」は同社独自の材料開発技術である「ADVANCED 4D NANO DESIGN」を使用し低燃費(電費)性能とグリップ力の両方を向上させるゴムの配合を開発した。また、サイドウォールに近いショルダー部分のトレッドの幅を狭めタイヤの輪郭を最適化することで、接地圧を均等化し耐荷重性能を向上させた。
 さらに、同社独自の「サイレントコア(特殊吸音スポンジ)」を搭載することで優れた静粛性を実現している。
 世界的な環境意識の高まりに伴い、各地でEV市場に注目が集まっている。同社は、特にEVの販売が急拡大する中国市場に向けて、同社史上最高レベルの低燃費(電費)を誇る「イースポーツマックス」を発売した。
 同様に環境意識の高い欧州においても、市場の期待に応えていく。また、欧州市場でより求められるウエット路面での走行性を強化し、地域に合わせた製品作りをすることでもユーザーのニーズに応える。
 同社は新中期計画において、今後のCASEの進展およびサステナブルな社会に対応するため、EVタイヤをはじめ様々な商品に力を入れていくことを発表した。2027年には転がり抵抗30%低減および20%の軽量化(2019年比)を目標とした次のEVタイヤの開発を進めている。これらの活動を通じて、サステナブルな社会の達成に貢献していく。

e. ZIEX

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