横河電機は3月15日、同社と奈良先端科学技術大学院大学が共同で開発した「プラント自律制御AI FKDPP(アルゴリズム名・Factorial Kernel Dynamic Policy Programming)」が、日刊工業新聞社が主催する「第52回日本産業技術大賞」の最高位となる「内閣総理大臣賞」を受賞したと発表した。
FKDPPは強化学習技術を使ったAIアルゴリズムであり、既存の制御技術を適用することが難しく手動制御を行っている箇所の自律化を目指している。奈良先端科学技術大学院大学と共同開発したAIアルゴリズムと、プラント操業や制御に関する同社のノウハウを組み合わせて実用化し、実証試験では化学プラントの蒸留塔において手動制御がされていた箇所の自律化に成功した。今回、これを開発した同社および奈良先端科学技術大学院大学と、横河デジタル(同社100%出資子会社)が共同で同賞を受賞した。
「日本産業技術大賞」は1972年に創設された。毎年、その年に実用化された革新的な大型産業設備・構造物や、先端技術の開発、実用化で顕著な成果をあげた企業・グループを表彰し、産業界や社会の発展に貢献した成果をたたえるとともに、技術開発を奨励することを目的としている。
同社は今後も、お客様の課題解決を支援する技術を開発し、産業の発展に寄与していくとしている。