チェコに生産拠点新設 凸版印刷の透明バリアフィルム

2023年03月20日

ゴムタイムス社

 凸版印刷は3月17日、透明バリアフィルム「GL BARRIER」の生産工場をチェコ共和国へ新たに開設し、2024年末の稼働開始を予定していると発表した。同工場の稼働により、欧州市場からの環境配慮型パッケージの需要に対応し、透明バリアフィルム「GL BARRIER」の生産力を強化する。

 今回の新工場開設により、日米欧3拠点生産体制が確立され、同社はこれまで以上にグローバルにSX(Sustainable Transformation)ビジネスを加速させていく。

 欧州では、欧州委員会(EC)がプラスチック廃棄物の削減に向けた戦略を提案し、パッケージの再利用や再資源化、過剰包装の禁止を義務付ける規則等が検討されており、成立するとパッケージ事業者に対して、原則として全てのパッケージを2030年1月までに再資源化可能な設計にすることが求められることになる。このような市場動向において、同社は、リサイクルに適したモノマテリアルパッケージをはじめとする環境配慮型パッケージ供給に向け、優れた環境適性を持つ「GL BARRIER」の生産工場を欧州に初めて開設、欧州のパッケージ事業者向けに「GL BARRIER」の供給能力を拡大させる。

 同社は、日本はもちろん、既に稼働している「TOPPAN USA ジョージア工場」と併せ、日米欧3拠点生産体制を確立する。これによって、地政学的、自然災害にかかるリスクを分散し事業継続性を向上させるとともに、地産地消型のサプライチェーンを構築する。

 同工場は、環境負荷軽減に向けて、エネルギー使用量を低減する高効率生産設備の導入や、再生可能エネルギー活用などを実施する環境配慮型の工場となる。

 同社は、社会的価値創造企業の実現に向けて、透明バリアフィルム「GL BARRIER」のグローバル展開を加速し、2025年度までに海外パッケージ関連事業で売上高1500億円を目指すとしている。

 

チェコ工場外観

チェコ工場外観

GL BARRIER

GL BARRIER

 

 

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー