朝日ラバーは3月16日、フェローテックグループの国内事業会社であるフェローテックマテリアルテクノロジーズ(FTMT)は朝日ラバーが製造・販売するやわらかいサーモモジュール「F―TEM(エフテム)」、朝日ラバーはFTMTが製造・販売するサーモモジュール(ペルチェ/ゼーベック素子)について、2023年2月に相互に販売特約店契約を締結したと発表した。
FTMTのサーモモジュールと、同社がゴムの知見を活かし実現したやわらかいサーモモジュール「F―TEM(エフテム)」に加え、FTMTの豊富なサーモモジュールのラインナップを両社が共に販売することで、半導体・バイオ・医療・光通信・光学・自動車・民生と多岐にわたる分野において、顧客の製品開発における新たな可能性を提案し、2027年には10億ドルに達するとされる世界のサーモモジュール市場の更なる拡大を図っていく。
サーモモジュールは幅広い業界で使用されており、使用用途も多岐にわたる。半導体分野ではデバイス製造に欠かせない精密温調、バイオ分野ではPCRや成分分析、自動車分野では温調シートの他、LidarやADAS、光学分野ではレーザーダイオードや高感度CCDの温度制御、民生分野では小型冷蔵庫やイオン発生器、これ以外にもウェアラブル・計測・医療・分析などの分野にも使用されている。
同社は、FTMTのサーモモジュールを構成する熱電素子を利用し、同社が素子配置を工夫してゴムで覆うことで、やわらかいサーモモジュールを実現した。独自の分子接着・接合技術により、曲げた状態でも安定した効果を発揮することができる。曲面に取り付けることができるため、取り付け先の形状に対応することができる。
また、衝撃や振動に強く、従来のサーモモジュールでは取り付けられなかった使用環境に適合可能となる。例えば自動車分野では、ドアアームレスト、センターコンソール、座席シート、ヘッドレスト、カップホルダーなどに使用し、快適性と消費エネルギーの効率化を両立させることも可能にする。