旭化成が大河内記念賞受賞 プロパンのアンモ酸化触媒研究で

2023年03月24日

ゴムタイムス社

 旭化成は3月22日、「プロパンのアンモ酸化触媒とそれを用いたアクリロニトリル製造技術の開発」に関して、同日、日本工業倶楽部会館にて第69回大河内記念賞の贈賞式が行われたと発表した。
 受賞者は、日名子英範氏(同社研究・開発本部 技術政策室 イノベーション戦略部)、駒田悟氏(PSジャパン研究開発部 CR研究グルーブ)、渡邊春彦氏(同社生産技術本部 生産技術センター 加工技術部)、福薗敏彦氏(同社生産技術本部 エンジニアリングセンター 富士エンジニアリング部)、桐野俊也氏(元旭化成技術ライセンス部 OB)となる。
 大河内賞は、1954年に設立された大河内記念会が生産工学・高度生産技術における顕著な業績を表彰する伝統と権威のある賞で、今回受賞した大河内記念賞は、大河内賞の中でも特に優れた業績に贈呈される最高賞。
 今回の受賞は、「プロパンのアンモ酸化触媒とそれを用いたアクリロニトリル製造技術の開発」の実用化を通じて、業績の独創性および先行性、学術的優秀性、社会的・経済的貢献度等が高く評価された。
 同社は、プロパンを原料としたアクリロニトリル(AN)製造プロセスの工業化を目指して触媒の開発に取り組んできた。触媒構造解析をベースに触媒を設計し、高AN収率・長寿命・流動床反応適合性を有する触媒を見出した。
 また、触媒の酸化還元度を量産スケールで精密制御する技術を開発した。さらに流動床反応器の精密温度制御技術を開発し、2013年に世界初のプロパンを原料としたAN製造の工業化に成功した。
 同社は、今後も画期的な触媒・プロセスの開発を通じて社会に新たな価値を提供していく。

贈賞式当日の写真

贈賞式当日の写真

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