三井化学が大牟田工場の生産最適化 TDI生産を12万tから5万tへ

2023年03月30日

ゴムタイムス社

 三井化学は3月28日、同社大牟田工場のポリウレタン原料となるトルエンジイソシアネート(TDI)プラントの生産能力を 2025年7月(予定)に最適化すると発表した。
 同社は大牟田工場イソシアネートチェーンの基盤製品として生産能力1年当たり12万tで TDIを製造販売しているが、国内外の需給動向に合わせ、1年当たり5万t程度に縮小することが最適であると判断した。
 今後、大牟田工場ではTDIの国内需要に応じた安定供給体制を維持すると共に、メガネレンズ材料や農業化学品等、高機能製品群の主力製造拠点として競争力を強化し、事業ポートフォリオ変革に向けて成長領域の事業拡大に貢献していく。
 同社は長期経営計画「VISION2030」において、ポリウレタン事業をベーシック&グリーン・マテリアルズ事業領域における再構築事業の一つと位置付けている。
 今回のTDI生産能力最適化や高機能ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、及び高機能ポリオール(PPG)等の高付加価値化による再構築を推進することで、収益変動度を低減させ、資本効率を改善し、安定収益を確保できる事業基盤を構築していく。
 また、同社大阪工場製造のバイオマストルエン(ISCC PLUS 認証取得済)活用によるTDIのグリーン化検討及び、ポリウレタンフォームのケミカルリサイクルスキームの構築を進めることでサーキュラーエコノミー変革を推進していく。

大牟田工場TDIプラント

大牟田工場TDIプラント

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