ニッタは4月3日、昨年6月から奈良工場内に建設していた第8工場棟が無事完成し、3月 31日に竣工式を執り行ったと発表した。
同工場棟は、同社独自開発の炭素繊維複合化技術である「Namd」(エヌアムド)事業の本格化に向けた工場で、今年6月に稼働を予定している。
奈良工場第8場棟の所在地は、奈良県大和郡山市池沢町90番10、鉄骨造で地上1階建て、建築面積は、約1040・30㎡となる。
環境設備は、屋根 2重折板、高効率トランス、高効率空調機、コンプレッサー、チラー、給排気ファンのインバータ化と連動化など。
今後、生産能力の増強により、ユーザーのニ一ズにタイムリーに応える体制を整備し、事業の拡大を図る。
なお、同工場棟は、屋根の2重折板採用による断熱性向上、高効率空調機器等の導入など、環境負荷の低減に寄与する設備や仕様を積極的に取り入れた環境に優しい建物となっている。
エヌアムドとは、炭素繊維 (CF) の表面に、鉄の20倍の強度、銅の10倍の熱伝導性を持つカーボンナノチューブ (CNT) をナノレベルで均一に付着させ複合化する、同社独自開発の技術。これまでにない材料を生み出す可能性のある技術として高く評価されている。
同技術の受賞歴としては、2015年nano tech大貰2015 「グリーンナノテクノロジ一賞」、2020年 コンポジッ卜ハイウェイ・アワード 2020「素材部門グランプリ」、2021年 先端材料技術協会賞「製品・技術賞」、日本複合材料学会第31回学会賞「技術賞」となる。
2023年04月06日