JSR、ニッタ、バンドー化学、金陽社、ホーライ、都ローラー工業らが出展
世界規模での携帯型端末の普及を受け4月13|15日、高機能フィルム技術展とファインテック展が東京ビッグサイトで開催された。
出展社は前回を上回り、省エネや品質管理の自動化、使い勝手の良さをアピールするフレキシブルフィルム印刷、透明樹脂、発光媒体などの新開発品・新規技術が目立った。
主な出展は以下。
◎JSR 新開発した超耐熱フィルム「ルセラ(LUCERA)フィルム」および「LUCERA Sシリーズ」を出品。同フィルムの主用途は各種ガラス代 替基材、有機EL代替、低吸水率絶縁膜に好適。特長は①常態でV|0のノンハロを実現②低位相差③汎用ポリイミドを30℃上回る耐熱260℃(1h)で色 調変化を実現。
◎東洋紡 光学・工業用部材・太陽電池・環境分野に分け、16製品を出展した。うち重点製品は、光学系が超高透明ポリエステルフィルム「コスモシャイン」とPETフィルム「コスモシャイン低干渉タイプ」、LCD用視野角拡大フィルム「ビューステップ」など。
◎明和ゴム工業 ロングライフを実現する「超耐久性ゴムロールXロール」を出品。特長は、特殊ポリマー系材料の開発により、耐熱性・耐オゾン性・耐油性・耐薬品性をEPDM、NBR比でバランスよく実現したのが、大きなポイント。
◎蒲田工業 フィルム製造ライン用の各種表面処理技術「ダイクロン・コーティング」「ノンスティック・コーティング」を提案。前者は、食品・薬品・各種 充填/包装・印刷分野がターゲット。すでに、くっつきやすい高級ふりかけのラインらに採用。RoHS指令対応、クリーン環境に好適、食品衛生法に準拠。
◎カワタ 新型の微粉分離除去装置「ファインズセパレータ」、機上式微粉除去装置「ゼノフィルター」、簡易型微粉分離除去「ダストセパレータ」を出品。 ゼノフィルターは、従来比非常にコンパクトで成形機上に設置可能。能力は毎時最大400kg、除去率99%以上の高性能を実現した。
◎金陽社 静電トラブルを解消する除電ロール「クーロン」に要望の多かった新製品、白色ロールを新追加。帯電防止ゴムローラー「クリンタック」、「ゴムエキスパンダーロール」らを出品。白色除電ロールは、EPDM製「クーロンE」、NBR製「クーロンN」他がある。
◎ニッタ 温度で粘着力が変わる「インテリマーテープ」、2つのロール間圧力分布を回転状態でリアルに計測できるフィルム状圧力分布測定センサ「タクタイルセンサ」の2つを出品。後者の販売も順調という。
◎都ローラー工業 クロム鋼より硬く、加工が難しいDLCコーティングロールを世界で初めて共同開発、出品。超寿命、微細加工を実現した。
◎ホーライ EVA・PETフィルム専用粉砕機「FG2060」他を出品。熱に弱いEVAなどを素早く粉砕できる特殊刃の独自開発で可能に。
◎加貫ローラ製作所 新製品の粘着ローラ「クリーナーシーレスM」「同シーレスL」を出展。脱シリカ製ロールで加工物にシリカが転写しない。
◎バンドー化学 NANO・印刷・光・伝動搬送の4分野を展示。①フレキソ印刷らに用いる低温焼結接合用金属ナノ粒子「フローメタル」導体インク②鮮明 画像でインク乾燥も速いインクジェット用DP媒体③静電吸着ごみ除去装置「MDEC」④クリーンルーム用に洗浄梱包したウレタンベルト⑤伝動ベルト蛇行制 御システム⑥革新的な省エネを実現可能なHFDベルトシステムらを訴求した。