川口化学工業の23年11月期第1四半期連結決算は、売上高は20億5100万円で前年同期比5・6%増、営業利益は4600万円で同59・2%減、経常利益は4500万円で同61・0%減、四半期純利益は4100万円で同56・8%減となった。
セグメント別では、化学工業薬品事業の売上高は20億4200万円で同5・6%増、セグメント利益は3800万円で同63・5%減。ゴム薬品部門の売上高は11億1300万円で同0・1%増となった。
国内の工業用品向け製品は、自動車関連産業の世界的な半導体不足が緩和したものの、関連製品の在庫過多による顧客での生産調整の影響を受けた。その結果、売上を増やした製品もあったが、自動車部品関連向け製品全体では売上が減少した。また、医療用ゴム用途製品は、特需が一段落し販売が減少、売上は前年同期を下回った。タイヤ向け製品は、顧客の稼働が減速し始め販売数量は前年同期を下回ったが、売上は前年同期を上回った。合成ゴム向けは、顧客における生産調整の影響を受け主要製品の売上が減少したが、販売を伸ばした製品もあり全体では売上は前年同期を上回った。海外向けは、中国での自動車産業の減産影響を強く受け、自動車部品用途製品の販売が減少した。タイヤ用途向け製品の販売は増加、同社が得意とする医療用ゴム用途製品は需要が減速、売上が減少した。
樹脂薬品部門の売上高は2億2200万円で同10・4%減。国内向けについては、主要顧客であるアクリル酸・アクリル酸エステルの需要が減速し販売数量が減少したが、主要製品である重合防止剤の価格改定の効果もあり売上は増加した。海外向けは、アクリル酸・アクリル酸エステル向け重合防止剤、電子材料関連向け製品共に、売上は前年同期を下回った。
中間体部門の売上高は3億1500万円で同10・1%増。農薬中間体は、販売が好調に推移し売上が前年同期を大きく上回った。医薬中間体は、市場の需要に迅速に対応し販売を伸ばした医療用途脱水縮合剤もあったが、全体では売上は前年同期を下回った。界面活性剤中間体は、顧客の需要が回復し売上は前年同期を上回った。
なお、23年11月期通期業績予想は、売上高が90億円で同7・5%増、営業利益は2億5000万円で同14・9%減、経常利益は2億5000万円で同17・4%減、当期純利益は1億8000万円で同17・8%減を見込んでいる。