三菱ケミカルグループは4月3日、キャリアのスタート第一日目としてのイベント「キャリアキックオフセッション」を開催した。同社は、今年度より入社式を取りやめた。同イベントは、同社グループの田辺三菱製薬大阪本社会場と、日本国内の10拠点をオンラインでつないだハイブリッド形式で実施され、同社グループの日本エリアで採用された新入社員184人が参加、今後の自分のありたい姿やキャリアを考え、それを全員で共有する機会とした。イベントに先立ち、同社CEOのジョンマーク・ギルソンが新入社員にメッセージを送った。
ジョンマーク・ギルソンCEOは、まず、歓迎のメッセージとして、「今日は、社会人としての第一歩を踏み出し、人生の新しいページをめくる、胸躍らせる旅の始まりの日です。皆さんを新しいメンバーとして迎えられることを、とても嬉しく思います。私は化学メーカーのエンジニアとしてキャリアをスタートさせましたが、化学業界に携わることはとても素晴らしいことです。化学は社会に欠かせない製品や素材を生み出すことができ、無限の可能性があるからです。
私たちのPurposeは、革新的なソリューションで、人、社会、そして地球の心地よさが続いていくKAITEKIの実現をリードすることです。これは、プラスチックのリサイクルやカーボンニュートラルの実現など、現代社会が直面している大きな課題に対して、最前線に立って解決策を提示していくということを意味しています。
皆さんはこの会社の未来のリーダーです。皆さんに貢献する心構えがあれば、その日は思っているよりも早くやってくるかもしれません。未来に責任を持つ心構えと、世界に対する好奇心を持ち続けてください。皆さんが会社だけでなく、広く社会に貢献できるような環境を提供することを約束します」と述べた。
次に、「Purposeのために実践すべきことは、Slogan『Science.Value.Life.』に集約されています。また、Purposeの実現に向けて高い収益性と成長を達成するため、現在、経営方針『Forging the future 未来を拓く』を実行しています。そのキーワードは『簡素化』『集中』『成長』です。私は、当社グループの成長を確信しています。私たちは数多くの素晴らしい製品やサービスを有しており、今後グローバルに1つのチームとして協力することで、成長の機会を必ずつかめるでしょう」と語った。
続いて、皆さんへの期待として、「私は皆さんに、当社グループの戦略を実行し、Purpose実現の原動力となることを求めます。日々の仕事に取り組む際の5つの心構えをOur Wayとして定めています。皆さんには、ぜひOur Wayを実践して行動してほしいと思います」とした。
1つ目は「誠実」で、「『安全』は、他のどの業務や責任よりも、常に最優先されなければなりません。全員が安全を最優先することを日常の習慣とし、一丸となって安全で安心できる環境を築いていきましょう。『コンプライアンス』も非常に重要です。法令や規制、会社の行動規範やルールを遵守することが責務です。ひとたび信頼を失うと、それを取り戻すのは非常に困難です。コンプライアンスを優先し、日々の業務や職場の文化に根付かせるよう、一緒に取り組んでいきましょう。ぜひ、誇りを持てる仕事をしてください」。
2つ目、3つ目は「尊重・果敢」で、「お互いを尊重することは、チームワークの基盤です。感謝の心を示して多様性を認め合い、また人と社会、地球への思いやりを持ちましょう。私たちは、成長のために大きな変革を実行しています。お互いを尊重しながら、意見をぶつけあうことで、この変革における皆さんの役割を果たしてください。今日が昨日よりも良くなるように、日々努力を続けてください」。
4つ目は「共創」で、「これは成長の鍵です。素晴らしい製品とサービスをグローバルに販売し、世界中で一つのチームとして働く必要があります。グループ内の強みをかけ合わせることで、世界中のメンバーが信頼関係を築き、チームワークを高め合うことができるのです」。
5つ目は「完遂」で、安全やコンプライアンスを遵守し、お互いを尊重し、挑戦し、そして日々、自分自身と会社を向上させることが重要です。グローバルに一つのチームとなり、Forging the futureの完遂に向けてともに力を合わせましょう」と締めくくった。