BASFは4月10日、中国の広東省湛江市の新たなフェアブント(統合生産拠点)で、精製アクリル酸(GAA)、アクリル酸ブチル(BA)、およびアクリル酸2エチルヘキシル(2―EHA)の工場を含む、新たな生産設備を着工したと発表した。2025年までに稼働し、年間生産能力はBAが約40万t、2―EHAが約10万tを見込んでいる。
同社石油化学品事業本部のプレジデントであるハートヴィッヒ・ミッヒェルズ氏は、「今回の着工は、中国のアクリル酸バリューチェーンにおける生産能力をさらに拡大する上で重要な節目となる。これらの大規模な新設備によって、衛生・塗料などさまざまな産業で使用されるアクリル酸の中国およびアジア市場における需要の高まりに応えることができる」と語っている。
同社アジア太平洋地域の石油化学品事業本部のバイスプレジデントであるハイボ・ティアン氏は、「湛江フェアブント拠点での一貫生産により、新たなアクリル酸工場は、アジア地域のお客様に高品質の製品を、短いリードタイムで確実に供給できるようになる」と述べている。
アクリル酸は、高吸水性樹脂を製造するための重要な原料となる。アクリル酸エステルの一種であるアクリル酸ブチルは、接着剤や建築用塗料、工業用塗料の製造に使用される。アクリル酸2エチルヘキシルは、接着剤や塗料の重要な原料となっている。