帝人、WHILL社と協業 自動運転サービス普及めざす

2023年04月17日

ゴムタイムス社

 帝人は4月13日、WHILL社と同社が、主に医療機関などにおいて患者の負担を軽減しながら快適に移動できるWHILL自動運転サービスの普及に向けた実証事業を開始すると発表した。広い施設内において、患者の移動負担はもちろん、医療従事者の業務負荷を軽減することで医療サービス向上を目指す。

 WHILL自動運転サービスは、デザイン性と走破性に優れたパーソナルモビリティ(一人用の乗り物)に自動運転・自動停止機能などを搭載した「WHILL自動運転モデル」を活用し、広い施設内の特定の目的地まで自動走行で移動できるサービスで、機体は、あらかじめ収集した地図情報と、センサー群で検知した周囲の状況を照らし合わせながら自動走行し、降車後は無人走行で元の場所に返却される。

 医療機関では患者の転倒防止などを目的に施設内のバリアフリー化が進んでおり、誰もが利用しやすい施設環境の整備が目指されている。しかし、怪我や病気、高齢により移動に不安がある患者の中には、特に広い病院内での病室や検査室などへの移動自体に身体的・精神的な負担を感じる人もいる。また、病院内で車椅子を利用する場合、医療従事者が患者に付き添うケースも多く、時間や労力の面で医療従事者に負荷が生じており、人的資源を診療に集中しづらいという課題がある。

 WHILL社はこれまでも、さまざまな医療機関においてWHILL自動運転サービスの活用に取り組んできたが、今回、在宅医療事業や医療・介護多職種連携システム「バイタルリンク」などの地域包括ケア関連サービスを展開する同社と協業し、医療機関などに向けてWHILL自動運転サービスの普及を目指した実証事業を開始するに至った。

 両社は、2024年3月末までの同実証事業の中で、WHILL自動運転サービスを用いた患者による満足度調査および、同サービスを活用したことによる医療従事者の診療への集中化の検証を進めていくとしている。

 

乗車のイメージ

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自動運転モビリティ

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