自動車用ゴム部品メーカー5社の23年3月期連結決算が出揃った。為替の円安や売価転嫁などで全社増収となったものの、原材料価格高騰などコスト増からNOK、西川ゴム興業は減益となった。
◆豊田合成
売上収益が9518億7700万円で前期比14・7%増、営業利益が350億6900万円で同 2・6%増、税引前利益が353億2300万円で同6・3%減、当期利益が160億400万円で同31・5%減となった。売上収益は米州・アジアなどの主要顧客の生産回復や円安による為替影響などで増収となった。利益は合理化努力や原材料価格高騰分の売価反映などで増益となった。
◆NOK
シール事業の売上高は3470億6600万円で同3・2%増、営業利益は178億8500万円で同49・6%減となった。自動車向けは中国のロックダウン・半導体等の部品不足の影響を受けたが、為替変動や原材料価格等の高騰に伴う売価転嫁の影響が大きく販売は増加した。一般産業機械向けは建機向けを中心に中国のロックダウンの影響があったが、国内の工作装置向けなどの需要は堅調に推移した。
◆住友理工
売上高が5410億1000万円で同21・3%増、事業利益は178億7000万円で同176・3%増、営業利益は165億6000万円で同14・9倍、当期利益は66億8300万円(前期は63億5700万円の損失)となった。自動車用品の売上高は4802億8100万円で同24・2%増、事業利益は147億7400万円で同633・6%増。中国を除く地域で主要顧客の生産台数が増加したことや、円安の進行による為替換算の影響もあり増収だった。
◆西川ゴム工業
売上高が981億6700万円で同16・2%増、営業利益は7億6800万円で同68・9%減、経常利益は22億8000万円で同36・6%減、当期純利益は21億900万円で同0・2%増となった。
日本の売上高は495億4800万円で同13・2%増、営業利益は18億4800万円で同98・9%増となった。
◆フコク
売上高が823億1800万円で同15・1%増、営業利益は20億1000万円で同14・9%増、経常利益は31億3900万円で同24・4%増、当期純利益は21億3500万円で同2・4%増となった。 機能品事業の売上高は333億6100万円で同7・9%増、セグメント利益は26億8900万円で同14・3%減となった。
2023年05月23日