住友ゴム工業は4月18日、同社白河工場で水素エネルギーを利用して製造したタイヤと製造設備を公開した。
同社はタイヤ製造時のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みとして、蒸気で熱と圧力を加えてタイヤの加硫を行う加硫工程での水素エネルギーを活用した技術の確立を目指してきた。
加硫工程で使用する蒸気は、化石燃料の天然ガスを燃焼して発生させるため、カーボンニュートラル達成にはクリーンエネルギーへの転換が課題となっていた。
同社は代替エネルギーとして水素エネルギーに着目し、21年8月から白河工場で実証実験に取り組んでおり、今年1月23日に水素ボイラーと太陽光発電の自然エネルギーを利用して日本初となる製造時(Scope1、2)カーボンニュートラルを達成した量産タイヤFALKEN「AZENIS FK520」の生産を開始した。
同製品は欧米で高い人気を誇るファルケンブランドのフラッグシップタイヤで、生産したタイヤは欧米に向けて出荷していく。
タイヤ製造で使用する水素エネルギーは、郡山市と浪江町で生産しており、福島県内での水素エネルギーの地産地消モデルの構築も
2023年04月25日