キャボット・コーポレーションは4月13日、昭光通商株式会社から千葉県八幡海岸通りにある太陽光発電施設を買収したことを発表した。同発電施設はキャボットのカーボンブラック製造施設に隣接しており、キャボットは太陽光発電を再生可能エネルギーとして地域の送電網に輸出できるようになるとしている。同施設では年間最大3500MWhの電力を発電し、これは日本国内700軒以上の家庭の年間電力量に相当する。同社は今回の買収により、持続可能性戦略をサポートするとしている。
同社は2025年のグローバルな持続可能性目標の1つとして輸入エネルギー量の2倍のエネルギーを輸出することを掲げている。目標達成に向けた取り組みとして同社は、自社の排出量を削減するだけでなく近隣の企業やコミュニティの実質排出量を削減し低炭素の未来への世界的な移行を支援するために、製造プロセスからエネルギーを回収・使用・輸出している。これら取り組みをさらに進めるために同社は再生可能エネルギー源を自社のネットワークに組み込むことを検討している。
今回の太陽光発電所取得により、同社のエネルギー比率(輸入量に対する輸出量の割合)は233%に増加し、同社の2025年のエネルギー目標達成に向けてさらなる前進を遂げたとした。
同社は自社の生産プロセスからの温室効果ガスの排出を削減し、近隣の企業やコミュニティの実質排出量の削減を支援するネットワーク全体のエネルギー回収システムの構築にも投資を行っている。これら投資には回収した熱を有用なエネルギーに変換して電力を生成しそのプロセスの循環性を促進するエネルギーセンターが含まれる。このようなエネルギーコージェネレーションを利用することで、日本にあるキャボットのエネルギーセンターは下関工場の自家発電と合わせて年間約17万2000MWhの有用なエネルギーを生成でき、これは日本の3万6000軒以上の家庭の年間電力に相当する。
同社は地球を保護し、2050年までに全世界でネット ゼロエミッションを達成する目標を掲げており、会社の持続可能性への取り組みを推進するという継続的な取り組みを引き続き進めていく。
2023年04月27日