ブルーアンモニアで協業検討 出光興産、韓国KEPCOと

2023年04月25日

ゴムタイムス社

 出光興産は4月21日、韓国最大の発電事業者である韓国電力公社(韓国KEPCO)と、日本および韓国におけるブルー・カーボンフリーアンモニアサプライチェーン構築に向けて協力することに合意したと発表した。両社は今後、ブルー・カーボンフリーアンモニアの調達・海上輸送・供給に関する協業検討を進める。

 燃焼時にCO2を排出しないアンモニアは、カーボンニュートラル社会の実現に寄与することができる次世代燃料として期待されている。また、アンモニアは発電用燃料としても注目されており、特に石炭火力発電において石炭との混焼実証が進められている。一方で製造時におけるCO2の排出を抑制することが課題となっており、製造工程で発生するCO2を回収・利用して生産されるブルーアンモニアや、再生可能エネルギーの使用によりカーボンフリーを達成するアンモニアの製造・調達・利用が目指されている。

 同社は、徳山事業所(山口県周南市)の既設のナフサ分解炉や石炭ボイラーを利用したアンモニアの混焼実証試験を計画するとともに、同所の既設インフラを活用したアンモニア輸入基地を設置し、コンビナート各社へのブルー・カーボンフリーアンモニア供給を目指している。また、韓国KEPCOは、自社の保有する石炭火力発電所におけるブルー・カーボンフリーアンモニアの混焼を計画している。

 燃料アンモニア活用に向けて具体的な取り組みに着手する両社は、同合意により、「世界各地のアンモニア製造案件の共同探索」「共同配船などによる、燃料アンモニア海上輸送コストの最適化」「両社間での製品融通による需給調整最適化」の3項目についての協業に向けた検討を行い、日本・韓国におけるブルー・カーボンフリーアンモニアサプライチェーン構築を加速させていくとしている。

 

今後の協業イメージ

今後の協業イメージ

MOU締結式

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