22年の廃タイヤ9200万本 JATMA、前年比100万本増

2023年05月01日

ゴムタイムス社

 JATMAは4月27日、廃タイヤ(使用済みタイヤ)リサイクル状況及び廃タイヤの不法投棄状況を取りまとめたと発表した。
 日本国内における2022年(1~12 月)の廃タイヤ(使用済みタイヤ)の発生量は、「タイヤ取替時」「廃車時」の合計で、本数で9200万本、重量で100万8000tと、前年と比較して本数で100万本、重量で 2万1000t増加した。
 「タイヤ取替時」の発生量は、本数で8000万本、重量で 89万1000tと、前年と比較して本数、重量ともに増加し、コロナ禍前の2019年と同等水準となった。
 「廃車時」の発生量は、本数で1200万本、重量で 11万7000tと、前年と比較して、本数、重量ともに減少した。
 2022年は新車販売が減少し下取り車も減少。廃車時の廃タイヤ発生量も減少となった。
 2022年のリサイクル利用量は、原形加工利用が前年比113%、熱利用が同104%、輸出が同126%と、いずれにおいても前年比プラスとなった。リサイクル利用量の合計は前年より8万t増加し、合計で98万4000tであった。
 石炭等化石燃料の価格高騰により、代替燃料としての廃タイヤ需要が増大。また、今春の省エネ法の改正により、事業者は非化石燃料への更なる転換が求められることも廃タイヤ燃料需要を後押ししている。
 その他、同会が公表しているリサイクル状況は、日本国内で発生した廃タイヤ(使用済みタイヤ)の処理状況を把握するためのものであるため、ここには集計されていないが、近年、国内の熱利用先が海外から廃タイヤの切断品/破砕品を有価購入する状況が続いている。
 2022年の年間輸入量は約7万9900tで、前年に比べ約5000t増加している。
 廃タイヤの熱利用において、ビードワイヤー等の鉄素材を除去した破砕品の需要が増加しており、鉄素材は事前に分別されマテリアルリサイクルされていることから、今回から原形加工利用の「その他」の区分名を「その他(鉄原料を含む)」に変更し、これに含めることとした。
 廃タイヤから油やカーボンブラック等を取り出すリサイクルについて、従来はガス化炉により行われていた為、区分名を「ガス化炉(原燃料)」としていたが、このようなリサイクルを行う設備はガス化炉に限らないため、今回から「熱分解(原燃料)」とした。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー