売上・利益ともに大幅増 信越化学の23年3月期

2023年05月08日

ゴムタイムス社

 信越化学工業の23年3月期連結決算は、売上高が2兆8088億2400万円で前年同期比35・4%増、営業利益は9982億200万円で同47・6%増、経常利益は1兆202億1100万円で同46・9%増、純利益が7082億3800万円で同41・6%増となった。
 シリコーンやセルロース誘導体などが含まれる機能材料事業の売上高は4933億円で同24・7%増、営業利益は1306億円で同37・8%増となった。環境負荷低減製品の開発と上市の推進と車載用途・パーソナルケア用途ほか、同社事業の特徴である高機能製品の割合の引き上げを行った。また、一部の製品群で在庫調整や市況下落の影響を受けたが、機能性の高い製品群で補い収益性の維持を図った。
 塩化ビニル樹脂や苛性ソーダなどの生活環境基盤材料事業の売上高は1兆3080億円で同52・6%増、営業利益は5413億円で同70・3%増となった。塩化ビニルは世界的な景気後退の様相が市況に表れたが、2022年末に底打ちとなった。か性ソーダ市況は塩化ビニルの市況軟化局面で底堅さを維持したものの、年明けから軟化が起こった。
 なお、24年3月期の業績予想を合理的に行うことはむずかしいと判断し、連結業績予想は一旦未定とした。今後、連結業績予想の開示が可能となった時点で、速やかに開示するとした。

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