日本ミシュランタイヤは4月28日、プログレス・テクノロジーズグループのS&VLと同日を発効日として今後の協業体制に関する基本合意書を締結したと発表した。
今回の取り組みは、同社が今夏より本社移転する群馬県太田サイトにて推進する、オープンプラットフォームによる新領域のビジネス創出・活性化の試みの一環となる。
サイト内に場を提供し、S&VLはVI-grade社が提供するドライビングシミュレータである「DiM300」をコアとしたシミュレーション技術研究所(Simulation&Virtual testing Lab.)を設立する。
サイトに機器を設置することで、ドライビングシミュレーション技術を必要とする企業が個々に導入・運用・維持するハードルを下げ、より多くの自動車関連企業の皆様に活用していただく場が整う。設置工事は本年7月から12月で、S&VLは2024年2月よりビジネス展開を開始予定となる。
S&VLは、自動車を中心とする実験・シミュレーション技術を基盤としたサービスビジネスを提供する企業。今回導入予定のドライビングシミュレータは、高度なリアルタイムシミュレーションとバーチャルテストの環境を提供し、自動車開発を効率化する。
同社代表取締役社長須藤元氏は、「ミシュラングループが推進するタイヤに関連するビジネス展開を加速する本パートナーシップを大変嬉しく思う。ミシュランは、最適なタイヤを迅速に提供するための技術活用を進めており、多様化する自動車開発のニーズを支援する目的で今回の合意に至った。まずは2023年に太田サイト内に機器設置の場を提供、将来的には、お互いの知見を共有し、タイヤ・車両モデル開発に関する協業体制も視野に入れている。S&VLと協力して、群馬から新しい産業創出を目指していく。」と述べている。
2023年05月02日