日産化学は5月8日、マルチステークホルダー方針についての取り組みを発表した。
同社は、「社会が求める価値を提供し、地球環境の保護、人類の生存と発展に貢献する」という企業理念を事業活動の基本としている。
この理念のもと、株主にとどまらず、従業員、取引先、顧客、債権者、地域社会をはじめとする多様なステークホルダーとの価値協創が重要となっていることを踏まえ、マルチステークホルダーとの適切な協働に取り組んでいく。
その上で、価値協創によって生み出された収益・成果について、マルチステークホルダーへの適切な分配を行うことが、持続的な社会への貢献、企業価値の創造や経済の発展につながるという考えに基づき、従業員への還元や取引先への配慮が重要であることを踏まえ、従業員への還元及び取引先への配慮への取り組みを進めていく。
従業員への還元として、同社は、経営資源の成長分野への重点的な投入、従業員の能力開発やスキル向上等を通じて、持続的な成長と生産性向上に取り組み、付加価値の最大化に注力する。
その上で、生み出した収益・成果に基づいて、「賃金決定の大原則」に則り、同社の状況や社会状況等を踏まえた適切な方法による賃金の引上げを行うとともに、それ以外の総合的な処遇改善としても、従業員のエンゲージメント向上や更なる生産性の向上に資するよう、人材投資を中心とする関連施策に積極的に取り組むことを通じて、従業員への持続的な還元を目指す。
具体的には、賃金の引上げについては、会社の経営状況や従業員の生産性、そして経済環境等を踏まえて、労使で真摯に協議し、継続的に適切な還元を図る。また、賞与については業績連動とし、会社業績に応じた適切な還元を実施する。
人材投資については、従業員がその役割を果たすために必要な能力やスキルを習得するための各種研修、自国外の文化への理解の深化も兼ねる語学留学制度等、従業員の成長につながる施策の推進を通じ、一人ひとりのキャリアをこれまで以上に大切にする仕組みを構築し、従業員のエンゲージメント向上や更なる生産性の向上を図る。
取引先への配慮としては、パートナーシップ構築宣言の内容遵守に、引き続き、取り組んでいく。パートナーシップ構築宣言の登録日は、2023年5月2日となる。
これらの項目について、取組状況の確認を行いつつ、着実な取組を進めていく。
2023年05月09日