ハイケムは5月9日、同社が取り扱う植物由来の生分解性プラスチック「PLA(ポリ乳酸)」が、ファンケルのメイク専用什器として採用されたことを発表した。同社のメイク専用什器はPLAを100%使用した環境配慮型什器として、4月3日より順次、全直営店舗に設置される。
PLAは原料にトウモロコシなどのバイオマスを使用しているので植物の生育過程でCO2(二酸化炭素)を吸収しており、焼却しても大気中のCO2を増加させないカーボンニュートラルな素材。また、原料製造時のCO2の排出量はポリエステルと比べても1/7となるなど、原料製造時のCO2排出量の削減も期待できる。更に、一定の条件下で水と二酸化炭素に分解される生分解性を有しており、製品の使用後は自然に還る理想的なサイクルを実現できる。
ファンケルでは、2018年に「ファンケルグループ サステナブル宣言」を掲げ、現在と未来に生きる人々の笑顔と持続可能な社会を目指すために、「環境」「健やかな暮らし」「地域社会と従業員」を重点テーマにSDGsの貢献に取り組んでいる。今般の店舗什器への生分解性プラスチック採用を始め、主原料が紙パウダーの「MAPKA」を使用した環境配慮型什器の全店舗での採用や、化粧品業界初のサーキュラーエコノミー(循環型経済)モデルを採用した紙袋の採用を進めるなど、環境に配慮した店舗づくりを行っている。
同社では、2020年8月より世界で最大規模のPLA生産量を誇る、安徽豊原集団有限公司と事業戦略パートナーシップ契約を締結し、PLAの日本マーケット開拓を行っている。また、2021年12月には、次世代のPLA素材として耐熱性を高めた「HIGHLACT(ハイラクト)」を発表し、有名アパレルメーカーに採用されるなど、広くサステナブル素材の普及に努めている。今後も「We are the BRIDGE」というミッションに基づき、PLAを始めとする、サステナブルな素材を広く普及させることで、より良い地球環境と子供たちの未来を創り出す事業を推進していくとしている。
2023年05月10日