デンカは５月10日、新型コロナウイルスやインフルエンザウイルス抗原などを測定する抗原迅速診断キット「クイックナビ」シリーズ６製品に対応したデンシトメトリー（光学密度測定）分析装置「クイックナビリーダー２」を６月８日から全国の医療機関向けに発売することを発表した。同社従来品「クイックナビリーダー」と比較して、インフルエンザウイルスだけでなく新型コロナウイルス、アデノウイルス、ＲＳウイルス、マイコプラズマにも追加対応した。
「クイックナビ」シリーズはイムノクロマト法を原理とした体外診断用医薬品であり、診断において各テストデバイス上の判定ラインの有無を医療従事者が目視で確認する。しかし、目視判定においては判定者の個人差が生じる他、発症早期や軽症状によってウイルス量が少なく検出感度下限付近の場合や、使用場所の明るさや温度、湿度などの環境的要因により、判定ラインの発色強度に差が生じる場合がある。
同製品は光学センサーにより適応製品のテストデバイス上の判定ラインを撮像・画像解析し、陽性・陰性の判定結果をデジタルで表示することで、判定結果を客観的に得ることができる。同製品は販売提携先の大塚製薬株式会社と同社の２社から販売される。
ヘルスケア事業を注力分野の１つと位置づける同社は、感染症対策を社会的責務と捉え、抗原迅速診断キットだけでなくインフルエンザワクチンも製造・販売する国内唯一のメーカーとして、引き続き感染拡大防止に取り組んでいく。同社はこれからも、「化学の力で世界をよりよくするスペシャリストになる」というパーパスのもと、世界に誇れる化学で、人々の暮らしと社会に貢献し続けるとしている。
クイックナビリーダー２
