旭化成は5月10日、堀江俊保代表取締役兼常務執行役員らが出席し、23年3月期通期決算説明会をオンラインで開催した。23年3月期(22年度)の売上高は2兆7264億8500万円で前期比10・8%増、営業利益は1283億5200万円で同36・7%減、経常利益は1215億3500万円で同42・7%減、当期純利益は913億1200万円の損失となった。
22年度売上高は為替の円安影響や石化市況の高騰を背景にマテリアル、ヘルスケア、住宅の全セグメントで増収となり、過去最高の売上を達成した。一方、営業利益は、半導体不足の長期化、中国ロックダウンによる景気後退などによる需要減速に加えて、原燃料価格の高騰、ヘルスケアにおける前期の一時的なプラス要因および買収などの影響で減益となった。また、セパレータ事業におけるPolyporeの減損損失により当期純損失を計上した。
セグメント別では、マテリアルの売上高は1兆3166億円で同8・8%増、営業利益は410億円で同61・3%減となった。世界景気のリセッションに伴う数量減による市況悪化、中国事業内容の変化の影響などで大幅な減益となった。
マテリアルのうち合成ゴム・エラストマーやセパレータ、膜・システム、基盤マテリアルが含まれる環境ソリューションの売上高は5598億円で同7・1%増、営業利益は23億円の損失となった。合成ゴム・エラストマーの事業環境について、堀江氏は
2023年05月10日