23年度スローガンを発表 バンドー化学、バンドー会開く

2023年05月17日

ゴムタイムス社

 バンドー化学は4月21日、ホテルオークラ神戸で植野富夫社長や同社役員、国内有力代理店の代表ら総勢76人が出席し、4年ぶりに2023年度全国バンドー会を行った。

 冒頭、登壇した植野社長は「3年以上にわたるコロナ禍もようやく収束の局面を迎え、我々の生活、社会環境も元の姿にもどりつつある。一方、海外ではロシア・ウクライナ戦争の長期化、国内ではあらゆる物価が上昇し、依然として先行きは不透明な状況にある」と認識を示した。

 その中で、植野社長は「もはや先が見えない時代は常態化し、社会が大きく変わろうとするなかで正解のない時代になっている。このような時代において当社は2050年を見据えて、新しい長期ビジョンを策定するとともに、今年度から新しい中長期経営計画をスタートさせる」と話し、5月15日に公表した中長期経営計画と連動させた会社案内映像を初披露するとともに、23年度のスローガン「ともに考える、ともに創る、ともに進む」を紹介した。

 植野社長は「これから30年、50年、そして100年と我々が想像できない時代になり、それにあわせて生活内容も変わるだろう。しかし、当社は社会の課題を解決するためのイノベーションを陰から支える製品を作り続け、これからも社会に役に立つ、社会になくてはならないベストパートナーでありたい。これからも全国バンドー会の皆さまとともに、希望のある未来を切り拓き、ともに前に進んでいきたい」と締めくくった。

 続いて松尾聡常務執行役員が22年度のベルト製品の売上や22年度に実施した重点施策、23年度の販売施策を説明した。22年度の製品別の売上高は、伝動ベルトは機械受注の好調や値上げもあり、好調に推移したものの、ゴムコンベヤベルトは主力の鉄鋼向けの減少の影響を受け、樹脂コンベヤベルトも値上げを実施したものの弱含みで推移した。

 22年度の重点施策は、①重点市場のリーディングカンパニーへの拡販を図る、②オンサイト(現地・現場)ビジネスの強化、③デジタル技術活用による非対面での営業活動、④代理店に対する製品講習会を実施して専門性の強化を図る、⑤原材料価格や物流費高騰による適正価格への見直し、5つの施策を行った。このうちオンサイトビジネスでは、サンラインの重点補修市場である物流、食品の大手ユーザーに対し、積極的な補修点検を実施した。

 23年度の販売施策では、22年度に引き続き、重点営業活動施策である「マーケットマップ活動」をさらに推し進めていく方針。「市場をリードするトップユーザーで実績をつけることで、市場で求められる製品や売り方を展開し、市場占有率を向上させていく」(松尾常務執行役員)考えだ。オンサイトビジネスでは、地域を全国に広げることで、補修市場をさらに取り込む。また、個別ユーザー、代理店主催の展示会に加え、地域の展示会にも出展し、新規顧客の獲得、既存顧客の深耕を進めていく。

 続いて、EQ理論を日本で初めて紹介した㈱EQ取締役会長の高山直氏が講演を行った。その後、場所を移して開かれた「全国バンドー会代理店お礼の会」は、吉井満隆会長の挨拶でスタート。参加者はより結び付きを深める会となった。

植野社長の挨拶

吉井会長の挨拶

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー