ランクセスは5月10日、医薬品およびバイオプロセシング業界向けに新たに16種類のイオン交換樹脂および吸着樹脂を、信頼性の高いイオン交換樹脂のブランド「レバチット」製品群に追加したと発表した。新規製品は、さまざまな医薬品およびバイオプロセス用途で、生体分子の分離、精製に使用され、最終製品の用途は、食品や動物用飼料から、医薬品に使用される医薬品有効成分(API)まで多岐にわたる。
「レバチット」イオン交換樹脂および吸着樹脂の豊富な製品群は、天然抽出物や生物学的な発酵プロセスに由来する生体分子の生産を強力にサポートする。この樹脂技術によって、あらゆる事業規模におけるさまざまな分離、精製の選択肢が増える。新たに追加された製品タイプは、動物および植物由来の天然抽出物からの製品を含む、さまざまな生体分子を生産する下流プロセスでの使用を想定して設計されている。すべての樹脂は、疎水性(ポリスチレン-ジビニルベンゼン)または中間の親水性(ポリアクリル)のポリマーをベースとしている。これらはバイオテクノロジー、医薬品、バイオ医薬品、栄養補助食品、食品製造などの産業の高い需要に応え、それぞれの分子をより容易に解毒、変換、脱色、脱塩するために特別に開発された。
イオン交換または吸着プロセスによって、ペプチド、抗生物質、ビタミン、アミノ酸、多糖類などの生体分子をより効果的に分離、精製できる。これらの生体分子は、今日の世界では欠かすことができない。細菌感染症の治療には、抗生物質が不可欠であり、ビタミンや、さまざまなアミノ酸やタンパク質の摂取は、身体の生命機能を支えている。多糖類は、日常的に使用されるものの一部を構成し、たとえば、ヘパリンや類似した構造の多糖類の形で、静脈血栓症の予防に用いられている。化粧品では、ヒアルロン酸はその高い水分結合能力により保湿剤として作用する。
「レバチット」の特性は、良好な化学的・機械的安定性、優れた反応速度および選択性、高い交換容量、効率的な設計と高性能による優れた経済性であり、同社のバイオ医薬品品質のイオン交換樹脂および吸着樹脂は、ハラル、コーシャ、非遺伝子組み換えの各条件を満たし、アレルゲン、重金属および食品規制に関する情報を含めた証明書およびステートメント(もしくは声明文)を発行している。
2023年05月12日