産業資材は減収減益 藤倉コンポジット23年3月期

2023年05月16日

ゴムタイムス社

 藤倉コンポジットの23年3月期連結決算は、売上高は406億8700万円で前期比9・4%増、営業利益は44億3200万円で同6・5%増、経常利益は51億4400万円で同7・7%増、当期純利益は39億4700万円で同2・8%減となった。
 セグメント別では、産業用資材の売上高は224億3300万円で同4・2%減、営業利益は1億400万円で同91・0%減。工業用品部門は、まだ収まりが見えない半導体や部品の調達難により、主要顧客での減産が続き減収となった。稼働率の低下や原材料費、エネルギー費、物流費の継続的な高騰が販売価格への転嫁分を大きく上回り営業損失となった。制御機器部門は、医療市場は堅調に推移したが、液晶市場及び半導体市場が減産となり、主要顧客の投資も低調となったことから、減収減益となった。
 引布加工品は、売上高が49億9400万円で同16・4%増、営業利益は4500万円で同26・8減。引布部門は、電気・電子分野向けの部材や一般ゴム引布の建材用製品などが好調に推移したが、原材料費やエネルギー費などの高騰により増収減益となった。印刷材料部門は、輸出の受注回復及び円安の影響により好調に推移したが、原材料費やエネルギー費などの高騰により、増収減益となった。加工品部門は、舶用品が国内、海外向け共に堅調に推移し、増収増益となった。
 スポーツ用品は、売上高が129億100万円で同41・5%増、営業利益は47億8600万円で同40・4%増。ゴルフ用カーボンシャフト部門は、多くのツアープロに愛用されている米国モデル「VENTUS」「VENTUS TR」、日本モデル「SPEEDER NX GREEN」の主力モデルを中心にグローバルで販売シェアが拡大し、さらにクラブメーカー向けOEM品への採用も増えたことにより、大幅に増収増益となった。アウトドア用品部門はハイキング・トレッキング市況の回復基調を捉え、売上は大きく伸長したが、円安による仕入価格高騰を受け、販売価格への転嫁を進めたが、増収減益となった。
 24年3月期の連結業績予想は、売上高は399億円で前期比1・9%減、営業利益は41億円で同7・5%減、経常利益は42億円で同18・4%減、当期純利益は34億円で同13・9%減を見込んでいる。

関連キーワード: ·

技術セミナーのご案内

ゴムタイムス主催セミナー