デンカの2023年3月期連結決算は、売上高が4075億5900万円で前期比5・9%増、営業利益は322億2400万円で同19・4%減、経常利益は280億2500万円で同23・2%減、当期純利益は127億6800万円で同50・9%減となった。
売上高は、世界経済減速の影響を受け、主力製品の一部で需要が減少したが、原燃料価格の上昇に応じた販売価格の見直しを行ったほか円安による手取り増があり増収となった。
利益面では、原燃料価格の上昇に応じた販売価格の改定を行ったが、主力製品の一部で販売数量が減少したほか、スペシャリティー化進展のためのコスト増があり減益となった。
セグメントのうち、エラストマー・インフラソリューション部門は、売上高は1238億2700万円で同15・9%増、営業損失は11億円(前年同期は34億7300万円の営業損失)となった。ウクライナ危機に端を発した原燃料価格上昇の影響を大きく受けた。クロロプレンゴムは販売数量が前年を下回ったが、原燃料価格の上昇に応じた販売価格の改定を行い増収となった。このほか、肥料の販売は前年を上回り、特殊混和材の販売は概ね前年並みとなった。
2024年3月期連結業績は、売上高が4300億円で前期比5・5%増、営業利益が330億円で同2・1%増、経常利益が290億円で同3・5%増、当期純利益が220億円で同72・3%増を見込む。
2023年05月17日