オカモトの23年3月期連結決算は、売上高が990億7600万円で前期比10・6%増、営業利益は68億9800万円で同8・5%減、経常利益は79億2200万円で同14・9%減、当期純利益は48億9300万円で同12・3%減となった。
セグメントのうち、産業用製品は、売上高が640億8300万円で同12・1%増、セグメント損失は500万円で同100・3%減だった。
一般用フイルムや産業用フイルムは、春先の需要が回復傾向となり売上増となった。工業用フイルムでは、サプライチェーンの混乱による市場在庫過多の影響により売上減。建材用フイルムについては、住宅需要の落込みによる影響があったが、新規商権の取込みにより売上増だった。多層フイルムは、工業材料用の需要低迷により売上減。壁紙は、新規案件の受注及び価格改定の影響で売上増だった。農業用フイルムは、価格改定と値上げ前の駆け込み需要により売上増。自動車内装材は、各自動車メーカーの半導体不足解消に伴う増産計画は実現されなかったが、受注拡大により売上増だった。フレキシブルコンテナは、石油化学向けの需要が増加し売上増。粘着テープは、包装用テープの販売が堅調に推移し売上増となった。工業テープは、精密機械用の受注が堅調に推移したため売上増。食品衛生用品は、業務用ラップ及び小巻ラップは新規採用があり売上増だったが、手袋衛生用品は飲食店向けが、徐々に回復の兆しですが売上前年並みとなった。食品用吸水・脱水シートであるピチット製品は、外食関連は回復傾向だったが、水産加工向けが漁獲高不安定の影響により売上前年並となった。研磨布紙等は、機械工具商向け研磨布や精密加工用フイルム製品が堅調に推移し、半導体向けの研磨材が伸長したことから売上増だった。
生活用品は、売上高が347億6100万円で同8・0%増、セグメント利益は86億3400万円で同13・6%増となった。
コンドームは、自粛緩和と訪日客の増加により売上増となった。浣腸は、主要卸店の受注減及び海外向けの出荷時期の変更の影響により売上前年並。除湿剤では、3月に気温上昇により湿度が高まり店頭での販売が好転し売上増だった。カイロは、年末年始の急激な気温低下と需要の増加により売上増。手袋は、炊事用(家庭用)は拡販により堅調だったものの、医療用や産業用が供給過多の影響で売上減となった。メディカル製品のうち滅菌器については、特需の反動により販売台数減。ブーツや雨衣は、ホームセンター等での消費者の購買意欲の低迷で店頭での販売が振るわず売上減だった。シューズは輸入品のサプライチェーンの混乱からの回復がみられ売上増となった。
24年3月期の業績予想については、売上高が1000億円で前期比0・9%増、営業利益が70億円で同1・5%増、経常利益が80億円で同1・0%増、当期純利益が51億円で同4・2%増を見込んでいる。
2023年05月15日