欧州・南米事業で大幅増益 クリヤマHDの1~3月期

2023年05月17日

ゴムタイムス社

 クリヤマホールディングスの23年12月期第1四半期連結決算は、売上高が184億3400万円で前年同期比7・5%増、営業利益は13億4900万円で同2・0%増、経常利益は15億300万円で同6・8%増、四半期純利益は10億6900万円で同3・0%増となった。
 セグメント別では、アジア事業は、売上高は72億4800万円で前年同期比7・7%減、営業利益は7億2400万円同21・7%減となった。産業資材事業の売上高は44億2100万円で同3・8%減、営業利益は6億5800万円で同9・4%減。主要顧客である建機・農機及び欧州乗用車メーカーの生産台数が減少した影響を受け、尿素SCR用モジュール・タンク等の部材の販売が減少した。また、中国経済の回復の遅れに伴い、同国における建機の生産台数が軟調に推移したため、関連商材の販売が減少した。
 スポーツ・建設資材事業の売上高は26億6400万円で同13・0%減、営業利益は1億3700万円で同33・4%減となった。運動場、体育館などの文教施設における改修、新設物件への営業強化が奏功し、「モンドトラック」(陸上競技用全天候舗装材)及び体育館用床材「タラフレックス」(弾性スポーツシート)の販売が増加したものの、国内の商業施設や鉄道施設等で使用される「スーパー・マテリアルズ」(大判セラミックタイル)や「ECOセンタン」(ノンスリップタイル)の販売が減少した。
 北米事業の売上高は売上高は98億800万円で同19・0%増、営業利益は6億7000万円で同13・1%増となった。底堅さを見せる北米経済を背景に、米国インディアナ州の倉庫機能改善、メキシコ西部に新たな物流拠点の設置をはじめとした物流機能の最適化に努めたことが、各種ホース・継手の販売機会を獲得する契機となった。また、コスト上昇に対する価格転嫁の進展に円安の影響が加わった。
 欧州・南米事業の売上高は13億7800万円同31・1%増、営業利益は1億4800万円で同133・4%増となった。欧州域内及び南米地域における地産地消の優位性を活かした営業活動から消防機関向け「消防用ホース・ノズル」及び、農業・一般産業分野向け「レイフラットホース」の販売が増加した。また、北米事業の販売ネットワークを活かした米国消防機関への営業活動が奏功し、「消防用ホース」のシェア拡大が進展した。
 23年12月期の通期業績予想は売上高は710億円で前期比0・7%減、営業利益は42億円で同77・9%減、経常利益は46億円で同7・5%減、当期純利益は33億円で同9・3%を見込んでいる。

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