住友ゴム工業の23年12月期第1四半期は、売上収益が2767億6100万円で前年同期比10・5%増、事業利益は79億7600万円で同46・1%減、営業利益は77億6700万円で同45・2%減、四半期利益は40億600万円で同65・9%減となった。
23年度1~3月の事業利益の増減要因は原材料で45億円、数量・構成他が194億円、直接原価が39億円、固定費が7億円、為替が3億円、経費が10億円の減益要因となった。一方、価格で108億円、海上運賃は105億円、スポーツは15億円、産業品他は2億円の増益要因となり、合計で68億円の減益となった。
セグメント別では、タイヤ事業の売上収益は2297億9200万円で同9・0%増、事業利益は19億3400万円で同81・5%減となった。国内新車用タイヤは、半導体不足により自動車メーカーの減産が続くことの影響を受け低調に推移したが、足元の販売状況は前年同期を上回るなど回復傾向が見られた。
国内市販用タイヤは、冬タイヤのプレミアム商品は前年同期を上回る販売を達成したが、全体の販売は前年同期から微減。
海外新車用タイヤは半導体不足影響による自動車メーカーの減産はあったが、コロナ影響で大きく落ち込んだ前年同期よりも販売が回復し、前年同期を若干上回った。
海外市販用タイヤは、アジア・大洋州地域で中国ではゼロコロナ政策が撤廃されたこともあり販売が徐々に回復したが、前年同期よりは下回ったた。欧州ではインフレ進行の影響もありタイヤ需要が鈍化しており、販売は前年同期を下回った。米州地域は北米ではお客様から好評を得ているワイルドピークシリーズは販売の勢いを維持した。
スポーツ事業の売上収益は354億6800万円で同19・5%増、事業利益は54億5900万円で同37・2%増。ゴルフ用品は北米・韓国など海外を中心に販売好調を維持。新商品の発売効果も加わり、売上収益は前年同期を上回った。テニス用品は、欧州を中心に各地で販売好調で売上収益は前年同期を上回った。
産業品他事業の売上収益は115億100万円で同15・6%増、事業利益は5億7200万円で同69・6%増となった。国内の使い切りゴム手袋やOA機器用ゴム部品で販売が減少したが、医療用ゴム製品やインフラ事業などで受注が増加した。
23年12月期の連結業績予想は前回発表から修正を行い、売上収益は1兆1600億円(前回発表予想1兆2000億円、増減率3・3%減)、事業利益は440億円(同350億円、同25・7%増)、営業利益は345億円(同300億円、同15・0%増)、当期利益は210億円(同180億円、同16・7%増)を見込んでいる。
2023年05月16日