東ソーは5月16日、多層フィルムなどの複合プラスチックのマテリアルリサイクルに有効な相溶化剤として、メルセン-Sを開発したと発表した。
メルセン-Sは、幅広い樹脂との相溶性に優れる特殊EVA樹脂で、複合フィルムのリサイクル助剤として使用する。
今回、花王との取り組みにおいて、花王製品(衣類用液体洗剤などの詰め替えパック)をリサイクルする際の助剤としてメルセン-Sの採用が決定した。
2050年カーボンニュートラル実現に向けて資源循環の取り組みの重要性が高まっており、複合プラスチックのリサイクルも注目される取り組みの一つとなる。
複合プラスチックをマテリアルリサイクルする際には助剤が使用するが、従来品はリサイクル後の樹脂の物性低下が課題だった。
同社が開発したメルセン-Sは、非反応性という特性により、粘度変化が少なく繰り返しリサイクル性に優れ、物性と透明性の維持を可能とする。今回の採用をはじめとして、メルセン-Sを展開することで、複合プラスチックを含むさまざまなプラスチックの水平リサイクル促進が期待できる。
同社は、長年培ってきたあらゆる技術と経験を結集してイノベーション創出に挑戦し、持続可能な社会の実現に貢献していく。
2023年05月18日