デジタルのみで公開 日本ミシュラン奈良県版

2023年05月22日

ゴムタイムス社

 日本ミシュランタイヤは5月16日、2022年度版発行後新たに調査した、奈良県内の厳選した飲食店・レストランをHPやアプリなどのデジタルのみで公開し、ユーザーの方々の新たなニーズ、ユーザビリティに応えると発表した。
 新たなセレクションは5月16日16時に「ミシュランガイド公式ウェブサイト」、および「ミシュランガイド公式アプリ」で閲覧できる。
 昨年5月に発表した2022年版公開後、ミシュランガイドの正社員で専任の匿名調査員は奈良県内の飲食店を再調査し、「ミシュランガイド奈良2023」として、「旅」や「食」を愛するすべての方々におすすめの飲食店・レストランを紹介する。
 昨年二つ星、一つ星で掲載したすべてのレストランは評価を維持し、ミシュランガイドの評価基準を満たしていることを今年も証明した。
 さらに新たな一つ星が2軒誕生し、そのうち1軒は持続可能なガストロノミーに対し、積極的に活動しているレストランであるミシュラングリーンスターとしても評価された。
 奈良県は昔ながらの自然農法や環境に負荷をかけない農法を特別なことと捉えずに実践する農家や家庭菜園が多く、自然との共存を継続している。多くの料理人は県外で研鑽を積みながら故郷の魅力を再発見し、帰郷して地元の食材を使った料理を提供している。持続可能な美食を実践しやすい風土にあり、ミシュラングリーンスターの比率はセレクション数に比して高いことも特徴となる。
 同社代表取締役社長須藤元氏は「インバウンドの回復や外食や旅行への回帰が著しいこの時期に、奈良県のおすすめの飲食店・レストランを紹介し、魅力を再認識していただけることを大変嬉しく思う。信頼いただける情報をより楽しく、便利に使えるよう、アプリの開発も間に合わせることが出来た。移動の先の素晴らしい体験をしていただける機会がますます増えると確信している。古都奈良の文化財や法隆寺周辺の仏教建造物など、世界遺産でも有名な奈良県の「食」の魅力を今年も自信をもって皆様にお届けする」と述べている。
 ミシュランガイド・インターナショナルディレクターのグウェンダル・プレネック氏は「ミシュランの企業経営は人・地球・利益を尊重している。ミシュランガイドでも「人」の消費行動の変化に適応したデジタリゼーションを加速させ、「持続可能」な美食の提供に尽力するレストランに光を当てるミシュラングリーンスターの紹介をしている。レストランの予約可能店舗の拡充やホテルのチェックアウト機能、パーソナライズできるアプリ機能の充実を進め、さらにユーザビリティを高めていく」と述べている。
 ミシュランガイド奈良2023のセレクションの注目すべき点は、二つ星は、いずれも奈良市の「アコルドゥ」/イノベーティブ、「御料理 花墻(おりょうりはながき)」/日本料理、「白(つくも)」/日本料理、「奈良 而今(ならにこん)」/日本料理の4軒で、昨年の評価を維持した。
 一つ星は昨年の評価を維持した18軒と、昨年はミシュランがセレクションした飲食店・レストランとして掲載され、評価を上げた「ダ テッラ」/イタリア料理、新たに掲載した「レガ」/イタリア料理の20軒となった。
 一つ星へ評価を上げた「ダ テッラ」/イタリア料理は明日香村で家族が育てる100種類以上もの野菜を中心に料理を提供している。農作物の自給率100%となり、明日香村の大地の恵みとシェフの創造力で、畑にある素材からメニューを創作している。町おこしや地産地消、フードロス削減を体現するレストランの取り組みは、今年ミシュラングリーンスターとしても認められた。
 新たに一つ星として掲載した葛城市の「レガ」/イタリア料理。店名は「結ぶ・繋ぐ」を意味するイタリア語。夫婦で営むレストランはまさに奈良の食材や生産者とイタリア料理を結ぶ、イタリアンのレシピと葛城市の郷土料理を結ぶ、店とゲストを繋いでいる。
 食材の多くは近郊から仕入れ、イタリア産のチーズやオリーブオイルも使い、北イタリアで学んだ手打ちパスタを交えて独自の料理を提供している。
 今年新たに、同社がセレクションした飲食店・レストランには5軒。「ならまち 鮨はなこ」/寿司は姉妹で営む寿司店で、寿司好きが高じて転身をした女性職人が奈良産の米で作る寿司を提供する。「クチーナ レジョナーレ ヤナガワ」/イタリア料理は専業主婦が料理教室でイタリア料理に魅せられ、単身イタリアに渡り6年修業の後に開業したレストラン。生まれ育った奈良で地域の農家から仕入れる鮮度の良い食材を使った料理を提供している。
 「ル・ボワ」/フランス料理は北海道のレストランがプロデュースしており、奈良県と北海道の二つの風土を交えて自然に恵まれた日本の魅力を伝えている。
 「ありがとう」/日本料理は自身の周りの方々への感謝の気持ちを店名に。だしに重きを置き、鰹の一番だしの他、料理の主役となる食材からもだしを引きうまみを加える。
 「カミーノ」/イタリア料理は奈良市出身のシェフがイタリアと東京の星付きレストランで修業し、地元で開業。奈良の食材に力を入れ、大和ポーク、まほろば赤牛、大和牛、秋篠野菜を使用した料理で腕を振う。
 ミシュランガイドは「ミシュランガイド公式アプリ」を開発し、既に世界で利用されている。4月14日より日本語でも利用できるようサービスを拡大した。同社グループの推進するDX(デジタルトランスフォーメーション)により、一般利用の高いスマートフォン、タブレットを介して、様々なコンテンツへのアクセスを加速させる。
 アプリの主な機能は、地図機能による周辺サーチ、レストランやホテルの予約機能(レストランの予約は順次拡充予定)、絞込検索、お気に入り登録やマイリストの作成、共有、施設の情報や調査員のコメントを掲載、2023年5月現在、世界37カ国のレストラン16200軒、120ヵ国のホテル6000軒以上を掲載、ミシュランガイド公式ウェブサイトの内容をカバーとなる。
 ミシュランガイドは、1900年8月、最初にフランスで発行した。
 当初、ドライバーのために作成されたこのガイドには、タイヤの使い方と修理方法、自動車修理工場のリスト、ガソリンスタンド、ホテルやレストランなどの実用的な情報が多数掲載されていた。
 ミシュラン兄弟が目指したのは、自動車の活用を促進し、ひいてはタイヤ市場を発展させていくために、旅をより安全で楽しいものにすること、つまりモビリティを向上させることだった。これは現在も、タイヤはもちろん、ミシュランの地図、ガイドブックなど各種刊行物を含めた共通の目標になっている。
 1911年にヨーロッパ中を網羅したガイドブックが完成し、1926年、「おいしい料理を星の数で表す」評価法がスタートした。
 ミシュランガイドはまたたく間に美食ガイドの代表格となった。
 2005年、北米に進出してニューヨーク版、2006年にはサンフランシスコ、その後もラスベガス、シカゴ版が次々と発行され、2007年、「ミシュランガイド東京2008」をアジア初として発行した。2009年には国内2番目として「ミシュランガイド京都・大阪2010」を発行した。
 その後も香港・マカオ版やリオデジャネイロ・サンパウロ版、シンガポール版、ソウル版、バンコク・プーケット&パンガー版、台北版、広州版、北京版、そして近年ではドバイ、アブダビ、トロント、イスタンブールなどエリアを拡大。対象エリアは現在世界37カ国に及ぶ。
 同社は「すべてを持続可能に」という企業ビジョンのもと、人(People)、地球(Planet)、利益(Profit)三方良しの理想を叶え、2050年までに100%持続可能なタイヤを製造することを約束している。
 大西洋で帆船による海上輸送の推進、東南アジアの天然ゴム栽培および森林保全の最適化、自動車産業の電動化への貢献など、グローバルに脱炭素への取り組みを進めている。
 同社は、フランス クレルモン=フェランに本社を置くモビリティの世界的なリーダーとなる。13万2200人以上の従業員を擁し、175ヵ国で持続可能なモビリティの実現のため、ユーザーにとって最適なタイヤ、サービス、ソリューションを提供している。
 67製造拠点で、約1億6700万本のタイヤを製造(2022年実績)するとともに、デジタルサービス、旅行ガイド、ホテル・レストランガイド、地図など、皆様のモビリティをユニークで充実した体験にするお手伝いや、多様な産業に提供するハイテク素材を開発している。

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