バンドー化学 谷和義社長 -2012年1月1日号掲載
海外市場で積極展開 今期「DM―2」2年目で体質強化
2012年は中計「DM―2」の仕上げの年となるバンドー化学。同社の谷和義社長に本年の事業方針などを聞いた。
―上期の業績を総括しての感想は。
谷社長 業績を総括すると、4―6月の第1Qは震災の影響を強く受けた。自動車や事務機器・OA機器の生産が部品不足などにより減産となり、特に自動車はサプライチェーン寸断により4月は半減以下となった。しかし、6月以降は速いスピードで生産回復につながり、8月には9割程度、9月には震災前の水準まで戻ったようだ。こうした中で、当社は足利工場が震災直後、生産がストップしたが、4月30日には完全復旧を果たすことができた。
上期の業績は、国内自動車生産が震災による期初の大幅減産があったものの、期中より回復したことやアジアを中心とする新興国の好調な需要に支えられ、売上高は若干ながら増収となった。収益面は総原価低減活動を継続したものの原材料の高騰などの影響により減益となった。
伝動事業は自動車用伝動ベルト製品が販売減となったが、アジアを中心とする新興国の好調な需要に支えられた。一般産業用伝動ベルト製品は、射出成型機や半導体製造装置などの生産機械の需要回復や震災復旧からの設備補修や新設の需要が増加した。コンベヤベルトおよび樹脂ベルト製品が中心の産業資材事業は減収となったが、営業利益は総原価低減効果に加え、価格改定やベルトの仕様統合などが寄与して増益となった。運搬ベルト製品は火力発電所向け需要や鉄鋼・セメント市場の需要が持ち直したほか、軽搬送用樹脂ベルトは、食品加工メーカーへの販売が堅調に推移した。
―震災のほかタイで大洪水が起こりましたが。