ムーンスター 猪山 渡社長 -2012年1月1日号掲載-
「発熱クッション」搭載Eveが好調
ブランド認知度アップに注力 中国工場と連携密に安定供給
認知度アップを図るため6大ブランドのブランドマネージャー置き、拡販を図るムーンスター。猪山渡社長に販売戦略を聞いた。
―11年を振り返って。
猪山社長 2011年は少し上向くかとスタートしたが、3月の東日本大震災が発生、個人消費が低迷、デフレ基調が続き、調達面のコストアップで厳しい状況が続いていた。春の需要期に震災でサプライチェーンの混乱があり、消費の一時的減少があったが、その後回復した。当社の栃木県の物流センター、仙台支店に被害があったが、現在は復興しており、代理店を含め人的な被害が無かったのが幸いであった。
―中期経営計画の進捗状況は。
猪山社長 商品力向上、小売店の拡大、海外展開の拡大等の4つのテーマを中心に、選択と集中でコスト削減を進めてきた。市況は厳しく、スポーツ市場も落ち込んだが、7月からの85期はほぼ計画通りの実績で推移している。
―12年の経営戦略について。
猪山社長 70円台後半という急激な円高基調、加えて欧州の経済不透明、新興国市場での成長の鈍化と厳しい経済環境が続くとみている。
当社は“ザ・フットコンフォート・カンパニー”に基づき、4つのテーマーを変えずに選択と集中、コスト削減に取り組んでいく。
ブランドの強化を社名変更時から進めてきたが、ブランドイメージ、ムーンスターの認知度アップ、ブランディング活動を積極的に進めていきたい。そのため今期、7月に組織変更し、スーパースター、キャロット、Eve、ワールドマーチ、スポルス、カロリーウォークの6大ブランドにそれぞれブランドマネージャーを設け、認知度を上げていくためにハウスブランドの強化を図っている。
小売事業の新期事業分野ではゲンキキッズが11年11月末で17店舗まで拡大した。出店当初は売上も厳しかったが、足型計測会などで、採算ベースに乗っているところもある。今後も足型計測会を定期的に開催し、拡販につなげていく。2012年には福岡と首都圏に2店舗出店を計画している。
―海外事業戦略について。