新春トップインタビュー タイガースポリマー

2012年02月03日

ゴムタイムス社

タイガースポリマー 渡辺 健太郎社長 -2012年1月1日号掲載-

筋肉質な事業体構築で人材育成を強化

メキシコ進出決断へ 3月にはタイ工場完全復旧

 タイでの豪雨による洪水により工場が浸水したタイガースポリマー。現在全力を挙げて復旧活動を推進、年度末の3月には生産再開を目指す。渡辺健太郎社長に本年の事業方針を聞いた。

 ―2011年を振り返って。
 渡辺社長 東日本大震災、それにタイの大洪水問題などで自動車業界が打撃を受け、部品の調達不足や生産ラインのストップなど色々なことが起こり、正直に申し上げて大変厳しい1年だった。これに加えて、円高による原材料価格の高騰は企業収益を圧迫、総じて厳しい経営環境が続いた。
 福島原発事故では、緊急支援としてホースの需要が特需として急増し、その供給対応に追われた。これが落ち着きを見せたのが6~7月ごろだ。
 主力商品である自動車部品は、納入メーカーの生産計画から震災がなかったとしても減少見込みであったが、震災によるサプライチェーン寸断による生産ストップの影響が大きく、上期の業績に大きなインパクトを与えた。
 ―タイの洪水では、工場が浸水されましたが。
 渡辺社長 タイ工場は2mを超える水を被って水没したが、設備に据付されていた金型を引き上げ、水没を免れたメーカーへの外注や日本に金型を送って代替生産を実施したり、可能な限りの手を打った。時間的な面では、水が入ってきてから一週間程度で金型を取り外し、10月ごろから代替生産を開始した。
 その後、11月末に水が引き始め、工場内の洗浄を開始したが、日本から修復部隊を派遣し、被害状況の把握にも努めているところだ。電装系やコンピュータ関係の装置、システムは新設に切り替える必要があるだろう。
 当初は、復旧するのに5~6月ごろまでかかると予想していたが、3月末までには完全復旧できる見通しが立ちつつあり、何とか早期に復旧させたい。
 ―中間期業績に対する評価は。

関連キーワード: