明治ゴム化成 岩崎 社長 -2012年1月1日号掲載-
創業120周年に向け新中計策定
中国、アジア市場に軸足 タイに特殊ホース工場を建設へ
「企業風土を変えないとこれから生き残ることは難しい」と昨年6月の社長就任時に抱負を述べた明治ゴム化成の岩崎夫社長。2020年の創業120周年に向けた中期経営計画と今後の事業戦略を聞いた。
―11年を振り返って。
岩崎社長 東日本大震災の影響で自動車部品事業が4月単月で大きく落ち込んだが、中国、アジア市場の好調に支えられた。また、材料のサプライチェーンの寸断や円高の進行、原材料価格の高騰に対応すべく原料調達ソースの拡大を図ったほか、内外の関連子会社の業績も順調であったことなどから、上期連結売上高は前期比0.8%減にとどまった。収益面では、リーマンショック以降、経費削減に努めてきたが、営業利益は4億4300万円、前期比9千6百万円減であったが、当期純利益は前期比プラスとなった。
自動車部品事業では、子会社のメイジフローシステムが国内では一時的な震災の影響を受けたが、東南アジア向けの2輪車用ホースやその他の海外向けホースなどが好調に推移した。印刷機材事業は国内市場が震災の影響でシュリンクしたほか、欧州の市況が悪く、減収減益となった。工業用品事業は昇降機用ローラーや製紙向け大型ロールの需要が好調であったほか、合成樹脂事業ではビール用パレットなどが上期好調に推移し増収となった。このほか、特殊ホースの製造販売会社である明治フレックスについても震災特需に伴う需要増などから増収増益となった。
―海外子会社の現況は。
岩崎社長 当社は中国に印刷機材と工業用品(電気部品)関係、それに自動車部品関係を含めると3拠点、欧州には印刷機材の生産(ハンガリー)、販売(ドイツ)の2拠点、インドネシアには1拠点を有するほか、米国市場にはメイジフローシステムが自動車用ブレーキホースを輸出、関係会社のフレキシテックHD社がアセンブリ加工し、日系自動車メーカーやGM、クライスラー向けに納入している。
―通期業績見通しは。
岩崎社長 下期はタイ洪水の影響が見込まれ、11月ぐらいから計画を下振れしているが、売上高は193億円、営業利益8億円、経常利益6億4000万円を予想している。
―12年の経営課題は。