フコクは６月２日、迅速細菌検査キット「ＲａＳＴ－ＴＡＳ（ラストタス）β⁻ラクタマーゼ・スクリーニング試薬キット」を株式会社スギヤマゲンより発売したことを発表した。
「ラストタス」は大阪大学産業科学研究所と同社が共同研究により実用化を図り、愛知医科大学でその有用性が実証された世界初の細菌検査システム。新型コロナウイルス感染症（ＣＯＶＩＤ－19）以上の世界的脅威に成り得る薬剤耐性菌問題に大きく貢献したいと考えている。
「ラストタス」は、ゴム製マイクロ流路チップ内で細菌の形態と数の変化を観察することで、対象菌の抗菌薬への耐性を迅速に推定できる。これにより、時短と可視化の両立で、医療現場の効率化を実現し、従来の18時間を３時間にまで短縮。さらに、細菌の形態変化を直接観察することが可能となり、従来法と比べて検査過程と結果根拠が一目瞭然となる。
同社は自動車を中心に工業用ゴム製品を提供するグローバルカンパニー。新しい分野への挑戦としてライフサイエンス・ヘルスケア分野へも注力し、時代の変化に柔軟に対応しつつ、社会に貢献する企業であり続ける。
ゴム製マイクロ流路チップ
βｰラクタマーゼ産生菌顕微鏡画像例
