日本ゼオン、共同研究講座開設 大阪大学とカーボンニュートラル推進

2023年07月04日

ゴムタイムス社

 日本ゼオンは7月3日、国立大学法人大阪大学と、2023年7月1日、大阪大学大学院基礎工学研究科に共同研究講座を開設したことを発表した。本研究講座では、次世代型化学プロセスを支える先進的な触媒技術の研究開発を行うことで、カーボンニュートラルを実現する「ものづくり」を推進していく。大阪大学との共同研究講座を開設するのは、同社としては初めてとなる。 
 カーボンニュートラルの実現に向け、化学工業ではエネルギー・資源の大量消費を伴う従来型の生産プロセスから脱却し、低エネルギー・低環境負荷型の化学プロセスを構築することが求められている。その中で、物質の変換を担う「触媒」は、持続可能な次世代型化学プロセスを支える中核技術であり、高機能性触媒の開発に対する社会要請はますます強くなっている。
 このたび開設された「日本ゼオン・カーボンニュートラル先進触媒共同研究講座(共同研究講座)」は、独自のポリマー開発技術を有する同社と、最先端の触媒開発技術を有する大阪大学が手を携え、カーボンニュートラルの実現に向けた先進触媒技術の開発により「社会との共創」を進めることを目的としている。また、共同研究の場を大阪大学内に設けることで、同社の基礎研究力の向上、共同研究の加速、人財育成などの相乗効果を得ることも狙いとしている。
 同社では、中期経営計画の全社戦略として「カーボンニュートラルとサーキュラーエコノミーを実現する「ものづくり」への転換を推進する」を掲げ、2030年の目標としてCO2排出量50%削減の実現を目指している。本共同研究講座より生み出される技術や知見は、同社のカーボンニュートラル実現に向けた施策への寄与だけでなく、同社の研究開発の特長である「独創的な技術」に更なるイノベーションをもたらすものとして期待される。
 同社は大阪大学とともに、カーボンニュートラルに対して積極的に取り組み、「持続可能な地球」と「安心で快適な人々のくらし」に貢献していく。

大阪大学基礎工学部棟

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