横浜ゴムは7月12日、EV専用ウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ「ADVAN Sport EV(アドバン・スポーツ・イーブイ)」を、2023年秋頃より欧州などで順次発売することを発表した。発売サイズは16サイズを計画している。
「アドバン・スポーツ・イーブイ」は、同社のハイパフォーマンスカー向けタイヤである「ADVAN Sport V107(アドバン・スポーツ・ブイイチマルナナ)」をベースに、EVをはじめとした電動車の代表的なニーズである「低電費」「静粛性」に応えるべく開発した、プレミアムEV向けウルトラハイパフォーマンスサマータイヤ。同社はすでにBMWやメルセデスAMGなどのプレミアムEVを含む様々な電動車向けに新車装着(OE)用タイヤを納入しており、「アドバン・スポーツ・イーブイ」にはそれらの開発で培った技術を惜しみなく投入している。
「低電費」については、OEタイヤ開発で実績のある低転がり抵抗のコンパウンドを採用することで航続距離の拡大に貢献する。また、ウェット性能も高い次元で両立しており、濡れた路面での安全性を提供する。「静粛性」については、専用設計のポリウレタンフォーム「SILENTFOAM(サイレントフォーム)」をタイヤの内面に貼り付けることで、走行時に路面の凹凸により発生する空洞共鳴音を低減し、不快なノイズを減らすことで快適な車内空間を作り出す。タイヤサイドには「サイレントフォーム」の刻印を施している。なお、トレッドパターンについては、ハイパフォーマンスカー向けのOEタイヤおよび市販用タイヤとしても定評のある「アドバン・スポーツ・ブイイチマルナナ」のデザインを踏襲している。
さらに「アドバン・スポーツ・イーブイ」は、同社が新たに展開する電動車対応商品であることを示す独自のマーク「E+(イー・プラス)」を採用した第1弾となる商品。「イー・プラス」マークは「低電費」「静粛性」など電動車に特徴的なニーズに対応する技術を搭載したタイヤについて、タイヤサイドへマークを打刻するほか、カタログやウェブサイトなどに表示してユーザーのタイヤ選びをサポートする。
同社は2021年度から2023年度までの中期経営計画「Yokohama Transformation 2023」(ヨコハマ・トランスフォーメーション・ニーゼロニーサン)のタイヤ消費財事業において、高付加価値商品の主力であるグローバルフラッグシップタイヤブランド「アドバン」、SUV・ピックアップトラック用タイヤブランド「ジオランダー」、そして「ウィンタータイヤ」の販売構成比率最大化を掲げ、「アドバン」および「ジオランダー」の新車装着拡大や商品開発の強化に取り組んでいる。
2023年07月13日