TOYO TIREは7月14日、タクシー専用のオールシーズンタイヤ「セルシアス」を2023年8月より順次国内市場向けに発売することを発表した。
セルシアスは「スノーフレークマーク」の打刻が認められるスノー性能を持つ全天候型タイヤで、同社が開発した新しいジャンルの商品として2015年より北米、欧州市場に投入している。
日本国内では2019年よりSUV用6サイズで発売を開始し、翌年には適用対象車種をさらに拡充して全19サイズのラインアップで展開している。
国土交通省の調査によると、従来は降雪の少なかった都市部などでも短期間に集中的な大雪に見舞われるケースがあり、ノーマルタイヤ装着車両の立ち往生などが確認されている。予期しない一時的な積雪で雪道に変化した路面でも車を安定して走行させられることから、オールシーズンタイヤは昨今の気象環境にも適した商品といえる。冬にスタッドレスタイヤへの交換が必要ない点も顧客マインドにミートし、売れ行きは好調に推移している。
タクシーは人を運ぶ公共交通機関として終日運行するため、通常の乗用車に比べて一日の走行距離が長大化する。また、万が一の積雪にも安全性を確保するためにスタッドレスタイヤをシーズン前に交換する事業者には、これらのメンテナンスに関連する人、モノ、時間、場所などの負担は小さくない。
同社は、すでに市販しているセルシアスの基本性能をそのままに、タクシーという車両の使用環境特性(長期間、長距離)を考慮し、耐摩耗性ポリマーとカーボンを増量したコンパウンドを専用トレッド配合として採用し、タクシーユースに対応した耐摩耗性能の向上を図った。また、ドライ・ウェット路面への制動性能を確保しながら、当社独自の左右非対称トレッドパターンによって降雪時にも路面を確かにとらえるスノー性能を両立している。高速道路での冬用タイヤ規制下においても走行が可能であり、より安心、安全なタクシー運行をサポートする。
2023年07月18日