旭化成コード、清算決定 旭化成、24年末生産終了へ

2023年07月18日

ゴムタイムス社

 旭化成は7月14日、旭化成コードの事業終了ならびに会社清算を行うことを決定したと発表した。
 旭化成コードは、1970年に創立され、タイヤの補強材(タイヤコード)向けのナイロン糸の加工製造会社としてスタートし、同社のナイロン繊維事業の製造・供給拠点の一つとして重要な役割を果たしてきた。しかし、自動車生産台数の伸び悩みに加え、海外からの輸入品の増加により、国内のタイヤコードの市場環境はますます厳しくなってきている。また、近年は大幅な原燃料高騰に伴うコスト増により収益も大きく悪化している。
 同社は事業ポートフォリオ転換の検討を進める中で、ナイロン繊維事業において汎用タイヤコード用途から、ますます成長が見込まれるエアバック向け用途および特殊タイヤコード用途に経営資源をシフトし、ナイロン繊維事業の収益性向上と更なる事業成長を目指すため、旭化成コードの清算を決定した。
 今後の対応として、スケジュールは2024年3月末生産終了予定、2025年3月末工場閉鎖予定となっており、製品供給については取引先と相談を重ね、サプライチェーンへの影響がないよう努めていく。従業員については、原則として同社グループ内で再配置することを予定しており、本件による業績への影響は軽微としている。

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