事務所の移転と拡張を発表 旭化成アメリカ

2023年08月02日

ゴムタイムス社

 旭化成は7月31日、米国の地域統括会社である旭化成アメリカ(AKA)が、北米における自動車分野を中心としたマーケティング活動の強化を図るため、米国ミシガン州ノバイ市の事務所を移転・拡張したと発表した。
 同社は、中期経営計画 2024 ~Be a Trailblazer~において「Mobility(モビリティ)」を価値提供分野として掲げている。
 特に北米市場では、カーシート素材、コンパウンド樹脂、バッテリーセパレータ、電子部品などが大手自動車メーカーに数多く採用されており、それらの製品の販売や顧客に対する技術支援活動、製品の一部製造を行っている。
 米国ミシガン州デトロイト市には BIG3(ビッグスリー)と呼ばれる米系大手自動車メーカーが本社を構え、デトロイト市近郊のノバイ市周辺には多くの部品メーカーが所在している。
 現在の自動車業界では、EV化などニーズの変化が進んでおり、バッテリーセパレータやエレクトロニクス、内装関連製品に対する新たな需要が急速に高まっている。
 同社はこのような変化と需要の増加に迅速に対応するため、さらなるマーケティング・販促機能の強化を目的に現地事務所を移転・拡張することを決定した。
 AKAノバイ事務所は、同社グループのマテリアル領域の技術や製品を主に自動車業界のユーザーに提案する拠点となる。市場のニーズに迅速に対応することでビジネスを加速させるマーケティング拠点として、またユーザーと北米内外のグループ会社、そしてパートナー企業との関係を強化するハブとして位置づけられている。
 移転後のノバイ事務所では、マテリアル領域の各技術に精通した同社グループの専門家が技術紹介を行うプライベート展示会を開催するなど、その活用を通じて、市場のニーズを素早く把握し、顧客との関係を一層強化していく。また、未来の内装を表現したコンセプトモックアップ「AKXY POD」や、同社が提案する将来の技術を搭載したデモンストレーションカー、さらに製品を紹介する展示スペースを設置し、ユーザーに同社の技術を体感いただける設えとしている。
 加えて、北米にはMobility分野以外にもマテリアル領域において多くの成長分野がある。同ノバイ事務所を活用し、社会の脱炭素に貢献する新事業の創出など、各事業本部や研究・開発本部と連携し、マーケティング機能をさらに強化していく。
 同社は今後も、顧客満足の向上と新たな価値の創造を通じて、北米における事業を積極的に拡大していく。
 ノバイ事務所の所在地は、米国ミシガン州ノバイ市、新拠点での業務開始は、2023年7月、代表者は、橘田威一郎氏となる。
 AKAの名称は、Asahi Kasei America,Inc.、所在地本社は米国ニューヨーク州ニューヨーク市、代表者は大野眞治氏、事業内容は、米国における同社グループの事業支援(事業進出、既存事業の強化、M&A)、地域統括機能、北米における市場調査、情報収集、設立は、1971年12月31日(1960年5月よりニューヨーク事務所として発足)、株主は、同社100%となる。

新ノバイ事務所 外観

新ノバイ事務所 外観

新ノバイ事務所 内観

新ノバイ事務所 内観

展示スペース

展示スペース

車室空間のコンセプトモック「アクシーポッド」

車室空間のコンセプトモック「アクシーポッド」

デモンストレーションカーに搭載されたアルコール検知システム

デモンストレーションカーに搭載されたアルコール検知システム

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