出光興産は8月1日、レノバ、長瀬産業およびSMFLみらいパートナーズと共同出資を行い、姫路蓄電所を設立し、系統用蓄電池事業に参入すると発表した。
姫路蓄電所の事業運転開始は2025年10月を予定している。
近年、再生可能エネルギーである太陽光・風力発電の増加に伴い、電力需給の不安定さが課題となっている。系統用蓄電池は、電力需給の安定化に有効なエネルギー貯蔵設備の一つとして普及が期待されている。
同事業では、同社兵庫製油所跡地内に送配電ネットワークへ直接接続する蓄電池システムを設置し、時間帯に応じて電力を充放電することで電力需給バランスの調整に寄与する。
このような系統用蓄電池が再生可能エネルギーのさらなる導入につながり、ひいては我が国のカーボンニュートラル社会の実現に貢献できるものと考えている。
同社はこれまで培った電力・再生可能エネルギー事業のノウハウや人材を活用するとともに、系統用蓄電池を活用した電力事業の収益モデルの確立を目指す。今後の同事業の実現はもとより、将来の地産地消エネルギーシステム実現を見据えて取り組んでいく。
発電所名は、姫路蓄電所、事業主体は、合同会社姫路蓄電所、出資者・出資比率および各社の役割は、同社、51%(蓄電所の運用、電力市場での取引およびメンテナンス)、レノバ、22%(蓄電所のエンジニアリング全般、資金調達及び合同会社の運営)、長瀬産業、22%(蓄電池廻りのサポート)、SMFLみらいパートナーズ、5%(プロジェクトファイナンス)、所在地は、兵庫県姫路市飾磨区妻鹿日田町(同社兵庫製油所跡地)、事業用地面積 約2900㎡、設備諸元は、リチウムイオン電池、蓄電システム出力は、15MW、蓄電容量 は、48MWh、着工(予定)は、2023年8月、事業開始(予定)は、2025年10月となる。
同社は 2022年11月に発表した「中期経営計画(2023~2025年度)」において、「一歩先のエネルギー」「多様な省資源・資源循環ソリューション」「スマートよろずや」の3つの事業領域の社会実装を通じ、事業ポートフォリオ転換を推進することを表明した。
同取り組みは上記3つの事業領域のうち「一歩先のエネルギー」および「スマートよろずや」の開発と社会実装に向けた取り組みと位置付けている。
2023年08月03日