ISCC PLUS認証取得 レゾナック、大分コンビナートで

2023年08月04日

ゴムタイムス社

 レゾナックは8月3日、大分県大分市の大分コンビナートで持続可能な製品の国際的認証制度の一つであるISCC PLUS認証を取得したと発表した。
 今回のISCC PLUS認証取得により、バイオマス原料を一部使用する製品群・誘導品に対して、認証制度に基づくマスバランス(物質収支)方式によってバイオマス原料由来の持続可能特性を割り当て、販売することが可能となった。販売開始時期については、各取引先と調整の上、決定する。
 同社大分コンビナートでは、これまでエチレンプラントの原料として、石油由来原料を使用していたが、原料の一部をバイオマス原料に置き換えることを検討している。
 この一連の取り組みは、持続可能な原料の社会での実用化、ひいては、カーボンニュートラルに向けた循環型社会形成につながるものとなる。
 対象製品は、エチレン、プロピレン、クルードC4(別名 NBB/TBB)、C5留分、分解ガソリン、分解ケロシン、分解重油、ガス類(水素、メタン、エタン、RG、C3LPG)、酢酸ビニルとなる。
 上記以外の同社石油化学事業部大分コンビナート製品についても、今後ISCC PLUS認証の取得を計画している。
 ISCC PLUS認証は、第三者機関である ISCC(International Sustainability and Carbon Certification 国際持続可能性カーボン認証)が展開し、バイオマスや再生由来原料や製品などについて持続可能性が保たれ、サプライチェーン全体で適切に管理されているかを担保する国際的な認証制度となる。特に複雑な生産工程を持つサプライチェーンの、バイオマス化や再生由来原料使用を推進させるマスバランス方式の有効な認証制度として活用されている。
 マスバランス方式は、バイオマスや再生由来原料といった持続可能原料と非持続可能な原料を混合して製品を製造した際に、投入した持続可能原料の割合に応じて、一つまたは複数の特定製品に対して持続可能特性を自由に割り当てるもの。
 同社は既存の製造プロセスを活用し、現在の品質や性能を維持しつつ持続可能原料の使用の促進に貢献できる。また、消費者にとっても環境に配慮した製品を購入することにより、持続可能な社会へ寄与できる。
 同方式は、化学業界で今後さらに普及する見通しとなる。
 同社大分コンビナートは、ISCCの最新の規定に則り、ISCC PLUS要求事項に準拠することを約束し宣言する。

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