三井化学は8月9日、環境対応ニーズの高まりによるモノマテリアル食品包材の需要拡大に対応するため、ポリウレタンディスパージョン(PUD)の生産能力を増強することを発表した。具体的には三井化学エムシー清水工場に、PUD生産設備の増設を行う。これにより、国内での生産能力は約2倍となる見込み。増強内容は、製品が「タケラックPUD」、スケジュールは2024年2月工、2025年4月完工、営業運転開始は2025年6月を予定している。
タケラックPUDは、耐熱性、高温度下における高いガスバリア性、耐摩擦堅牢性に優れた水系樹脂。環境対応製品として、塗料・コーティング剤・接着剤・バインダー・樹脂改質剤・収束剤・繊維加工分野などで幅広く使用されている。近年、環境対応ニーズの高まりにより、リサイクル可能なモノマテリアル食品包装用バリアコーティング材として、欧州を中心に需要が拡大してきた。今後もモノマテリアル包材への需要拡大が見込まれることから、供給体制の構築を積極的に対応していく。
2023年08月10日