クラレの23年12月期第2四半期連結決算は、売上高が3809億9800万円、営業利益は409億7000万円、経常利益は385億3800万円、四半期純利益は218億4200万円となった。
セグメントのうち、イソプレンの売上高は317億9500万円で同0・3%減、営業損失は27億300万円(前年同期は24億7700万円の利益)となった。イソプレンケミカル、エラストマーは、昨年後半から続く需要減退による販売量の減少に加え、市況悪化の影響を受けた。
耐熱性ポリアミド樹脂「ジェネスタ」は、自動車向けは回復の兆しが見られたものの、電気・電子デバイスの在庫調整の影響を受け、販売量が減少した。
ビニルアセテートは、売上高が1989億1900万円で同7・3%増、営業利益は402億4700万円で同19・7%増。ポバール樹脂は世界的な需要減退により販売量は減少したが、高付加価値品へのシフトを一層進めた。光学用ポバールフィルムは、液晶パネルの在庫調整は一巡したものの、大型液晶ディスプレイの需要回復が遅れ出荷が減少した。高機能中間膜は、PVBフィルムの自動車向け需要の回復に加え、建築用途も堅調に推移した。水溶性ポバールフィルムは、インフレによる買い控えなどの影響により、主に欧州で個包装洗剤向けの出荷が減少した。EVOH樹脂「エバール」は食品包装用途が堅調に推移したことに加え、自動車用途の需要に回復が見られた。
23年12月期通期業績予想は前回予想から修正はなく、売上高は8100億円で前期比7・1%増、営業利益は840億円で同3・6%減、経常利益は790億円で同6・0%減、当期純利益は470億円で同13・5%減を見込んでいる。
2023年08月10日